研究概要 |
平成17年度は解析、論文作成、研究成果の学会報告が中心となった。 過去の文献の検討を行い、聴力と喫煙の関連につきメタアナリシスを行い(Nomura K, Nakao M, Morimoto T. Effect of smoking on hearing loss : quality assessment and meta-analysis. Prev Med 40:138-144,2004)、海外の研究結果をまとめ、研究の限界と今後の期待点を明らかにした。 研究の中間報告(騒音と年齢と喫煙の相互関係)について世界家庭医療学会にて学会報告を行った。家庭医は騒音性難聴や加齢性難聴と診断された人は多くの場合、有効な治療法がないことを理由に医療機関への通院をやめ、他の身体的合併症が現れたときに医療機関にやってくる。家庭医はこうした集団が地域にどのくらいいるのか把握するために有用な情報手段であり、学会では日本に限らず世界中からの貴重な情報を得た。 騒音職場での聴力測定方法、生活習慣と動脈硬化の最近の知見について情報収集を行うため、産業医研修会や内科学会などで知見を得た。本研究データセットの測定項目の数量的取り扱い、並びに論文作成化に向けた結果の取りまとめ方法につき、カナダのEvidence-based medicineワークショップに参加した。 論文を作成し、International Archives of Occupational and Environmental Healthに投稿、受理され掲載された。Nomura K, Nakao M, Yano E. Hearing loss associated with smoking and occupational noise exposure in a Japanese metal company. Int Arch Occup Environ Health 78:178-84,2005.
|