研究課題/領域番号 |
16790351
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
三宅 吉博 福岡大学, 医学部, 助教授 (50330246)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アトピー性皮膚炎 / アレルギー性鼻炎 / 横断研究 / 産後うつ病 / 日本人妊婦 / 乳幼児 / 前向きコホート研究 / リスク要因 |
研究概要 |
平成13年11月から平成15年3月まで妊婦を対象にベースライン調査を実施した。1,002名の妊婦より完全なデータを得た。平成14年8月から平成16年3月まで生後4ヶ月時の追跡調査を実施し、867組の母子から質問調査票により情報を得た(追跡率86.5%)。平成15年10月から平成17年9月まで1歳6ヶ月時の追跡調査を実施し、783組の母子から質問調査票により情報を得た(追跡率78.1%)。平成16年10月から2歳6ヶ月時の追跡調査を開始している。この調査では、質問調査に加え、毛髪中の水銀濃度の測定も実施している。平成17年10月より3歳6ヶ月時の追跡調査も開始している。生活習慣、生活環境、健康状況等に関する質問調査票、幼児用簡易版食事歴法質問調査票、歯科衛生士による口腔内チェックに加え、口腔粘膜細胞を採取し、遺伝子を抽出している。 平成17年度の実績はベースラインデータを活用して5本の論文を投稿した。さらに、4ヶ月時の追跡データも活用し、産後うつ病と栄養摂取との関連について2本の論文を投稿した。主要な結果として、妊婦において魚介類由来のドコサヘキサエン酸摂取量が多いほどアトピー性皮膚炎及びアレルギー性鼻炎の有症率が有意に低かった。n-6系不飽和脂肪酸摂取及びn-3/n-6比については、いずれのアレルギー疾患とも特に関連を認めなかった。魚介類摂取と産後うつ病発症では特に関連を認めなかったが、摂取量を4分位に分けて検討したところ、2番目に多い4分位の摂取量でn-3系不飽和脂肪酸、特にドコサヘキサエン酸摂取と負の関連の傾向を認めた。ビタミンB摂取との関連では、ビタミンB2の2番目に多い4分位で有意に産後うつ病のリスクを下げた。また、ベースラインデータを活用して、妊婦における抜歯経験と栄養摂取との関連を検討した。マグネシウム摂取、緑黄色野菜以外の野菜及び不溶性食物繊維も負の関連を認めた。コーヒー摂取は有意に正の関連を認めた。 今後は遺伝情報も収集し、アトピー性皮膚炎のオーダーメイドの予防医学を探索する。
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