配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究概要 |
"癒し"のメカニズムには、自然科学的手法によって実証可能な一面が確かに存在する一方、それのみでは表現しきれない多面性があることが明らかにされた。 (1)癒しのエビデンスevidence的理解: 頭痛を持つ者10名を対象に、4分間の前安静-5分間の呼吸法(数息法)-4分間の後安静状態の脳波を測定した。解析の結果、前安静に比較しSpectral Powerのalphal, delta, theta帯域が呼吸法実践中に優位に低下し、delta, theta帯域が後安静において優位に低下した。さらに呼吸法実践中のOmega Dimensional Complexity(脳波の複雑性指標)が優位に上昇し、呼吸法の実践が脳状態を正常化させる可能性が示唆された。本研究は13th congress of the International Headache Society 2007にて発表予定(東京大学医学系研究科:鄭志誠・熊野宏昭との共同研究) (2)癒しのナラティヴnarrative的理解: ナラティヴ(物語り/語り)論は、我々の"現実=リアリティ"捉える強力な認識論的・方法論的枠組みである。補完代替医療を受ける病者へのinterview調査・group focused interviewから、"癒し"という客観的現実が物語りという形式によって組織化・秩序化され、意味づけられていることが明らかにされた。 (3)海外における補完代替医療調査: インドにおけるインド伝承医療(Ayurveda Kendra Hospital)、およびチベット伝承医療(Chagpori Tibetan Medical Institute, Manjushree Tibetan Culture Center)の調査を行った。調査結果は順次発表してゆく予定。
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