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HAI-1の肝線維化マーカーとしての有用性の検討およびその分子機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16790386
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関宮崎大学

研究代表者

永田 賢治  宮崎大学, 医学部, 助手 (00372798)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードHAI-1 / HGF / 肝線維化
研究概要

【目的】
hepatocyte growth factor(HGF)は,肝をはじめとして種々の組織の修復・再生因子であり,主にpro-HGF(非活性型)として肝非実質細胞から産生・分泌され,肝細胞で産生されるHGF activator(HGFA)によって成熟型(活性型)に転換される.HGFA inhibitor(HAI)-1はHGFAを阻害する因子として同定されたが,肝臓におけるHAIの生理的意義は十分明らかになっていない.血清HAI-1の肝線維化マーカーとしての有用性を検討した.
【方法】
1.腹腔鏡肝生検検査で診断した慢性肝炎(CH)11例,肝硬変(LC)30例の肝線維化の程度HAI-1の関連を検討した.
2.臨床的に診断したCH12例,LC14例,肝細胞癌(HCC)24例について,HAI-1,血小板,総ビリルビン,血清アルブミン,GPT(ALT), AFP,総HGF,活性型HGF, HGFA, HAI-2,c-Metを測定し,検討した.
3.HCV抗体陽性者612例を対象として,血小板数,GPT, HCVコア蛋白,ヒアルロン酸,4型コラーゲン7SとHAI-1との相関を検討した.
【結果】
1.肝組織の線維化別にF1:5例,F2:3例,F3:3例,F4:30例の血清HAI-1レベルは線維化の進行とともに増加し(平均値はそれぞれ9.6,13.1,23.9,32.3ng/ml),F1とF4には有意差を認めた(p<0.005).
2.HAI-1の平均値はLCの症例で27.8,CH 19.5,HCC 27.4,健康成人7.5であり,LCのHAI-1レベルはHCCとは有意差なく,CHまたは健康成人より有意に高値であった(それぞれp<0.05,p<0.001).またCHでは健康成人より有意に高値であった(p<0.001).さらに,HAI-1は血小板数(r=0.57),血清アルブミン(r=0.51)とは負の相関,活性型HGF(r=0.58)とは正の相関を示し,総ビリルビン,GPT, AFP, HGFA, HAI-2,c-Metとの相関はなかった.
3.HAI-1は4型コラーゲン7Sと強い正の相関を認め(r=0.71),ヒアルロン酸が1000ng/ml以下もしくは血小板数が40万/mm3の症例に限れば,HAI-1との弱い相関関係をそれぞれ認めた(r=0.58,r=0.43)が,GPT, HCVコア蛋白とは相関を認めなかった.
【結論】
HAI-1は新しい肝線維化マーカーとなる可能性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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