研究課題/領域番号 |
16790427
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
計良 夏哉 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (50267829)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | サイトカイン / IL-1β / ノックアウトマウス / 血管内皮前駆細胞 / 成長因子 / 細胞移植治療 |
研究概要 |
心筋虚血による重症心不全において、血管内皮前駆細胞の移植治療の効率を高めるため、不全心筋において、どのようなサイトカインが産生され、それらが、移植細胞の障害心筋への生着に対しどのような影響を及ぼしているかの解明を行った。サイトカインとしてIL-1βに注目し、IL-1βノックアウトマウスを用いて解析した。また障害心筋モデルとして左冠動脈結紮による心筋虚血モデルを作成し、IL-1βがこれらの条件下において障害心筋にいかなる影響を及ぼすか検討を行った。まず、IL-1βが、心筋虚血作成後12時間内に7倍亢進する事を確認した。次に、IL-1β欠損マウスにおいて心筋虚血モデルを作成し、野生型マウスでモデル作成した個体と、移植細胞の生着の観点から種々の点について比較検討を行った。まず、心筋虚血作成後24時間における接着因子ICAM,VCAMの、虚血心筋における発現が、野生型に比べIL-1β欠損マウスにおいて、30%程度に減弱していた。又、虚血数日後の心筋において、血管内皮細胞増殖因子である、VEGF,FGF、及び、HGFの発現が、IL-1β欠損マウスにおいて、野生型に比べ、それぞれ、40%、70%、及び、40%程度まで減弱した。さらに、心筋細胞成長因子であるIGF1の産生も、IL-1βノックアウトマウスにおいて30%程度に減弱していた。さらに虚血心筋におけるアポトーシス細胞数も、IL-1β欠損マウスで50%程度増加していた。以上IL-1βは、血管内皮前駆移植細胞の正着、生存に必要な接着因子や、成長因子の発現亢進などに関わる事が分かった。
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