研究課題/領域番号 |
16790446
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉見 通洋 九州大学, 大学病院, 助手 (30372759)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ブレオマイシン肺臓炎 / TGF-β / 骨髄幹細胞 / CD44 / 肺胞上皮細胞 / プレオマイシン肺臓炎 |
研究概要 |
TGF-βは肺線維化期に肺線維芽細胞の増殖や細胞外基質の産生、肺上皮細胞のアポトーシス誘導などを介し、可溶性TGF-βレセプターによる遺伝子治療と骨髄細胞療法を併用することで肺上皮分化が促進される可能性がある。 マウス大腿骨より骨髄幹細胞を採取し、マウスブレオマイシン肺臓炎モデルへ経静脈的に輸注を行った。マウスブレオマイシン肺臓炎モデルへ骨髄幹細胞を輸注することで、ブレオマイシン肺臓炎モデルの抑制が認められた。また可溶性TGF受容体(soluble TGF-β receptor)発現プラスミドを筋肉内投与したマウスにおいても、有意にブレオマイシン肺臓炎形成が抑制された。 上記結果に基づき、CD44を高発現させた骨髄細胞を輸注することで、線維化病巣へより効率よく定着し、肺上皮細胞を置換し、細胞外基質を分解し正常な肺構築を再生できる可能性が考えられた為、骨髄幹細胞への表面マーカーCD44の強発現を試みた。また、CD44には細胞外基質の分解も期待され、幹細胞定着促進の効果とともに、ブレオマイシン肺臓炎形成の抑制効果強化が期待された。マウス肺より採取したmRNAを鋳型として、RT-PCR法によりマウスCD44遺伝子をクローニングし発現プラスミドを作成した。しかしながら、マウス骨髄細胞での効率良い発現を確認するまでには至らなかった。 これらの結果は、可溶性TGF受容体が肺胞上皮細胞修復環境を整えることを示しているだけでなく、骨髄幹細胞が肺胞上皮修復を促進し、ブレオマイシン肺臓炎形成を抑制している可能性を示唆していると考えられた。CD44のブレオマイシン肺臓炎形成抑制効果増強については検討の余地が残された。
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