研究課題/領域番号 |
16790479
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
上田 誠二 久留米大学, 医学部, 助手 (80322593)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ADMA / CKD / DDAH / Nitric oxide / Hypertension / PRMT / Renal failure / Cardiac hypertrophy |
研究概要 |
1.全モデルとして5/6あるは4/6腎摘ラットを作成した。作成したモデルの腎機能は4/6Nx群でsham ope群の約50%に、5/6Nx群では、約15%に低下した。Tail cuffによる血圧測定では、腎機能に応じ、有意に収縮期血圧上昇が観察された。 2.上記モデルの血清中のADMAは腎機能の程度に応じ、上昇していた。(5/6Nx群で約50%の上昇)、し同様にADMAの構造異性体であるSDMA(ADMAと異なり、NO合成酵素の阻害効果はなく、ADMAの特異的酵素DDAHにより代謝も受けない)の上昇も観察された。またそれぞれの腎でのクリアランスを比較した所、SDMAは腎でのクリアランスが低下することにより、血清中のSDMAが上昇することが明らかとなったが、予想に反してADMAの腎でのクリアランスは5/6Nx群でsham ope群に比し約10倍上昇していた。また上昇したADMAはこのモデルのNO産生と負に相関し、また多変量解析により、この疾患モデルの高血圧、心肥大の独立した危険因子であることが明らかとなった。血清ADMAは腎でのクリアランスも亢進しているにもからわらず上昇していたことから、ADMAの産生・代謝に関与する酵素、PRMT、DDAHの全身での発現、酵素活性を比較した所、産生に関与するPRMTの発現は亢進し、代謝に関与するDDAHは明らかに低下していることが観察された。 3.上記モデルにDDAHを発現するアデノウィルスベクターを尾静脈より、静注することにより血清ADMAは低下し、それに伴い、進行性の血圧上昇、腎機能の低下、心肥大が抑制されることが観察された。DDAH過剰発現群では、腎の微小血管網(傍尿細管毛細血管)の喪失が有意に抑制され、腎間質の虚血を抑制し、さらには間質の線維化、糸球体硬化が抑制されていた。
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