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コラーゲンに酷似した血小板活性化を生じる蛇毒蛋白の受容体の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16790533
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 血液内科学
研究機関山梨大学

研究代表者

井上 克枝  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 講師 (10324211)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードblood platelets / protein tyrosine phosphorylation / snake venom / phospholipase Cgamma2 / Src / platelet / tyrosine phosphorylation / PLCγ2
研究概要

蛇毒蛋白ロドサイチンは、コラーゲンに似た血小板凝集作用を持つが、コラーゲン受容体GPVI/FcRγ-chainに非依存性であり、その活性化機序の解明が注目されてきた。本研究ではロドサイチンのアフィニティークロマトグラフィーとMS/MSによる解析を行い、ロドサイチンに結合する32kDaの血小板上受容体CLEC-2(c-type lectin-like receptor2)を同定した。
平成16年度には、この受容体は、培養細胞に発現させるとロドサイチン惹起シグナルが再現されることを見出した。また特異抗体を用いたフローサイトメーターで、血小板でのCLEC-2の発現を確認した。細胞内にひとつのYxxLモチーフを持つCLEC-2は、ロドサイチン刺激でSrc依存性にチロシンリン酸化され、そこにチロシンキナーゼSykが結合することがわかった。平成17年度には、ノックアウトマウスを用いた実験を行い、ロドサイチンによる血小板活性化は、Syk、あるいはその下流のPLCγ2の欠損マウスでは完全に消失することを見出した。また、PLCγ2の活性化に必要といわれているアダプター蛋白LAT、SLP-76やGTP exchange factorであるVav1/3欠損マウスでは部分的に抑制された。
以上より、CLEC-2はロドサイチンの受容体であり、ロドサイチン刺激によりSrc依存性にYxxLがチロシンリン酸化され、Syk, PLCγ2の活性化を生じることが示された。CLEC-2は生体内で血栓止血に何らかの役割をもつ可能性がある、新しい血小板シグナリング受容体であり、抗血栓薬の新規ターゲット蛋白となりうる。これまでSykは二つのYxxLを有するITAMに結合し活性化されることが知られていたが、CLEC-2はひとつのYxxLを介してSykを活性化するユニークなメカニズムを持つ。最近、同様なSyk活性化機序をもつCタイプレクチンファミリーが報告され、このSyk活性化様式は普遍的である可能性がある。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] A novel Syk-dependent mechanism of platelet activation by the C-type lectin receptor CLEC-2.2006

    • 著者名/発表者名
      Suzuki-Inoue K, Fuller GL, (13人), Ozaki Y, Watson SP.
    • 雑誌名

      Blood 107(2)

      ページ: 542-549

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [産業財産権] A novel Syk-dependent mechanism of platelet activation by the C-type lectin receptor CLEC-2.2005

    • 発明者名
      井上 克枝, 尾崎由 基男, S.P.Watson
    • 権利者名
      山梨大学
    • 出願年月日
      2005-09-06
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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