研究課題/領域番号 |
16790540
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
長谷川 太郎 大阪市大, 医学(系)研究科(研究院), 助手 (40364004)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 好中球 / アポトーシス / IAP family / 単球 |
研究概要 |
平成16年度科学研究費補助金を得、ヒト好中球における抗アポトーシス因子の分子生物学的動向について詳細な検討を行った。 まず、TNFα、IL-1β、IFNα、IFNγなど、ヒト好中球のアポトーシスを促進あるいは阻害する炎症性サイトカインによる刺激に対し、IAP familiy (cIAP1、cIAP2、XIAP、survivin)およびBcl-2 family (Bcl-2、Bcl-xL、Mcl-1、A1、A20)などの、mRNAおよび蛋白質レベルでの量的変化の検討を行った。 実際の生体内での炎症性疾患における好中球のアポトーシス制御の影響を検討するにあたり、in vitroでの好中球培養系の検討と共に、血管内皮とのinteractionを検討することが重要であると考えた。そのため、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)との共培養、共刺激による好中球のアポトーシス制御および抗アポトーシス因子の変化を検討するため、まず、HUVECの単離、培養系の確立、ヒト好中球との共培養系におけるcontrol設定を行った。 加えて、好中球と共にヒト生体内での炎症反応を引き起こす主たる細胞である単球についても検討を行った。これまでに、抗炎症性サイトカインであるIL-10刺激により、ヒト単球はLPS刺激によるTNFα産生が著明に抑制されることが知られていた。今回、G-CSF刺激によってもヒト単球におけるLPS刺激によるTNFα産生が抑制され、その機序としてSTAT3の活性化が関与していることを明らかにした。ヒト好中球に対しG-CSF刺激によりcIAP2が増加し、その機序にSTAT3が関与していることをあわせ考えると、この結果は非常に示唆に富むものと考えられた。
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