• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

急性リンパ性白血病における糖質コルチコイド感受性と細胞内グルタチオン酸濃度の関係

研究課題

研究課題/領域番号 16790583
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関横浜市立大学

研究代表者

後藤 裕明  横浜市立大学, 附属病院, 準教授 (90347295)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード急性リンパ性白血病 / グルタチオン / 酸化ストレス / buthionine sulfoximine / fenretinide
研究概要

GSH合成酵素の選択的阻害剤buthionine sulfoximine(BSO)によるGSH抑制が急性リンパ性白血病(ALL)細胞の生存や薬剤感受性に与える影響を検討した。小児患者から樹立した3種類のALL細胞株YCUB-2、YCUB-4、YCUB-5を用いて以下の結果を得た。
(1)BSOは全ての細胞において細胞内GSH濃度を、ほぼ同様に低下させた。(2)100〜500μMのBSOへの4日間の暴露はYCUB-2、YCUB-4の生存をほぼ完全に抑制したが、YCUB-5の生存には影響を与えなかった。(3)YCUB-2、YCUB-4へのBSOの毒性は低酸素濃度下(5%)では減少した。(4)3種類の細胞における内因性酸化ストレスの程度を2',7'-dichlorofluorescein diacetae、hydroethidine、2-[6-(4'-hydroxy)phenoxy-3H-xanthen-3-on-9-yl] benzoic acid (HPF)を用いて測定したところ、前2者で測定される酸化ストレスレベルにおいては差を認めなかったが、HPFによって測定される酸化ストレス(より活性の高い活性酸素種を検出していると考えられる)はYCUB-5において他の2種より低かった。(5)BSO500μM(48時間)はHPFにより検出されるYCUB-2、YCUB-4の酸化ストレスを増強したが、YCUB-5の酸化ストレスは増強しなかった。(6)過酸化水素を用いた外因的な酸化ストレスによるミトコンドリア膜障害はYCUB-2やYCUB-4でより強く認められる傾向があった。(7)BSOによるGSH抑制はALL細胞のcyclophosphamide、L-asparaginase、daunorubicinへの感受性を増強させるが、prednisolone(PSL)抵抗性ALL細胞のPSL感受性は回復し得なかった。
以上から一部のALLの治療においてGSHは標的分子となりうるが、GSHに生存を依存しない細胞では内因性酸化ストレスのレベルが低く、外的酸化ストレスに影響を受けづらい性格を持つことが示された。以上の内容の一部を第43回神奈川小児腫瘍研究会に発表し、奨励賞を受賞した。現在論文作成中である。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 小児白血病・固形腫瘍の治療と感染症の実態・対策2005

    • 著者名/発表者名
      後藤 裕明
    • 雑誌名

      小児内科 37(6)

      ページ: 805-809

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 小児急性骨髄性白血病におけるFLT3遺伝子の異常と微少残存白血病細胞検出への応用2005

    • 著者名/発表者名
      奥田久美子, 後藤裕明 その他
    • 雑誌名

      日本小児血液学会雑誌 19(1)

      ページ: 19-24

    • NAID

      10014495047

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

URL: 

公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi