研究概要 |
本研究においては我々は定量的肺血流解析法の確立を目指すと共に,超高速造影核磁気共鳴画像法用いた肺梗塞患者の病態生理解明と予後推定の可能性について明らかにすることを目指した. 平成16年度に於いては定量的肺血流解析を行うための検査法の確立のため,超高速造影核磁気共鳴画像法(Ultra-fast dynamic contrast-enhanced MRI)を様々な造影剤濃度及び投与速度により2回行い,得られたUltra-fast dynamic MR dataを肺血流解析ソフトを用いて定量的肺血流パラメーター画像を作成し,その再現性をチェックするとともに,最も再現性の良い安定した造影剤投与法を検討した.また同時に肺梗塞患者に対する各種肺血流パラメーターマップにおける至適診断閾値を肺換気血流シンチ,CTや肺血管造影と比してROC-based positive testを用いて求めた. 平成17年度に於いてはUltra-fast dynamic MRIにおける定量的肺血流解析法による肺梗塞診断能および現行の画像診断法による肺梗塞診断能の比較するとともに,肺梗塞患者における治療前後の肺機能及び血清学的検査の変化と定量的肺血流パラメーターの比較による病態生理の解明や肺梗塞患者の心・肺機能予後及び生命予後と定量的肺血流パラメーターの比較による予後推定を行った. また本研究の内容は現在海外一流英文誌に投稿中であるとともに,14^<th> Scientific Meeting and Exhibition of International Society of Magnetic Resonance in Medicineにて発表予定である.
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