研究課題/領域番号 |
16790788
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
伊東 功 東海大学, 医学部, 講師 (70297258)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 転移性大腸癌 / 遺伝子治療 / フィブリノーゲン / ナノパーティクル / PEI |
研究概要 |
【目的】今回われわれは、血漿より採取したフィブリンを用いてプラスミドとフィブリンとの複合体が大腸癌転移ヌードラットモデルにおいて局所及び全身投与による遺伝子治療が可能となるかを従来の方法と比較するという新しい非ウイルスベクターシステムの基礎研究を行っていく。 【対象と方法】In vitro実験として、まず血漿よりフィブリノーゲンを抽出後、1マイクロサイズのフィルターにてナノメーターサイズのフィブリノーゲンを分離、回収。電子顕微鏡を用いて採取したフィブリノーゲンのサイズおよびその形状を確認。次に、細胞数あたりのフィブリノーゲンおよびプラスミドの至適濃度を決定するために、In Vitroでの導入遺伝子の発現効率を比較した。細胞株は、ヒト大腸癌由来の細胞株であるDLD-1を使用し、遺伝子発現を比較するため、レポーター遺伝子としてGFPおよびルシフェラーゼ遺伝子プラスミドを使用した。さらにプラスミドによる遺伝子導入効率を上げ、フィブリノーゲン存在下における遺伝子導入効率の差異を比較するたるため、カチオニックな分子であるポリエチレンイミン(PEI)を用いた非ウイルスベクター遺伝子導入法を応用した。 【平成16年度結果】In Vitro遺伝子導入実験では、至適プラスミド濃度は1×10^5細胞あたり8μgでPEI濃度はストック溶液から18μlであった。さらに非定量状態のフィブリノーゲンを加えた遺伝子導入では、加えない場合と比べ、約2倍の遺伝子発現の増加を認めた。 【平成17年度結果】前年度の結果をもとに至適フィブリノーゲン量の決定のためのIn vitoroによる追加実験をおこなった。しかし実験結果に再現性が乏しく、最終的に前年度の結果をもとに至適フィブリノーゲン量を1×10^5細胞あたり8μgでPEI濃度はストック溶液から18μlとし、ヌードマウスを用いた皮下腫瘍モデル作製後、皮下腫瘍内投与によるIn Vivoでの遺伝子導入実験を行った。結果として蛋白濃度あたりのルシフェラーゼ活性はnaked plasmid投与群と比較して有意な差を認めることができなかった。
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