研究概要 |
平成17年度 *血管内皮増殖因子(VEGF) mRNAアンチセンスプローブの作成: 11C-ethylketene法を用いて,VEGF mRNAに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドプローブを作成し,in situ hybridizationの結果から効果的なVEGF mRNAに対するアンチセンスプローブのsequenceとして5'-TGG TGA GGT TTG ATC CGC AT-3'が最適なものであることが確認された. *Rapid in situ hybridization法によるBrigati標識プローブの病理組織学的検索: 上述の方法により最適化されたアンチセンスプローブのsequenceにもとづき,Brigati標識VEGF mRNAアンチセンスオリゴヌクレオチドプローブを用いて脳動静脈奇形および海綿状血管腫切除切片におけるVEGF mRNA発現を組織学的に検討した.脳動静脈奇形や海綿状血管腫の手術標本から得た切片を用い,Brigati標識プローブ法によるin situ hybridizationを行いVEGF mRNAの発現を調べた.その結果,新生血管の内皮に発現が多く見られた.すなわち内皮細胞はturnover rateが高いために強くVEGF, HGFが強く発現しているものと考えられた.一方内皮以外の部位での発現は少なかった.これらの結果から血管新生がある程度進んだ段階になるとVEGFの発現は減少傾向にあると考えられた.
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