研究課題/領域番号 |
16790837
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 明治鍼灸大学 |
研究代表者 |
青木 伊知男 明治鍼灸大学, 保健医療学部, 講師 (10319519)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 神経賦活 / 分子イメージング / マンガン造影剤 / MEMRI / 神経再生 / 機能モジュール / MRI / 磁気共鳴画像法 / マンガン造影MRI / ME-MRI / 神経損傷 / ラット / 可視化 |
研究概要 |
本研究の目的は「脳神経賦活マンガン造影法(AIM MRI)」、「マンガン造影経路トレース法(MnTT)」および「機能的磁気共鳴画像法(fMRI)」を使用して、大脳皮質、海馬および脊髄における神経障害の再生過程を機能的かつ形態的に評価できる新しい画像的評価方法を開発することにある。本年度は「神経再生モデル撮像のための脊髄撮像法および評価法の確立」および「神経障害・再生過程の追跡・評価のためのMnTT法およびマンガン増感磁気共鳴画像法の確立」を行った。 前者に関しては、1)マウスによる再生モデル撮像のための、高分解能脊髄撮像システムの作成、2)感度を向上させるための増感技術、3)正常組織のみを増強する造影剤の検討を行った。その結果、ボリュームコイル送信、アレイコイル受信を使用することで、再生モデルが豊富なマウスの脊髄において、良好な分解能を達成した。また、マンガン増感画像法を使用することで、T1強調画像法において大きく感度を向上させる事に加えて、カルシウムイオンチャネルの活動が正常な、「健常神経組織」にのみ取り込みが行われ、信号増強が生じることが判明した。 後者に関しては、1)安定したラット一過性脳虚血モデルの作成を達成し、虚血後の脳障害モデルにおいて、その再生過程の反応であり、同時に再生を阻害する 2)グリオーシスのin vivoでの可視化を初めて達成し、国際学会にて報告した。また、米国国立衛生研究所のAlan KoretskyおよびAfonso Silva両博士の協力を得て、磁場強度11.7Tの高分解能MRIを用いた予備実験を行い、3)末梢神経のin vivo経路トレースに関して、良好な成果を得た。加えて、より侵襲性を減らすために、京都大学再生医学研究所の田畑泰彦教授の協力で、4)マンガン造影剤の除法化による持続的なエンドサイトーシスに関する実験を行い、良好な成果が得られた。 本研究は、生体内において分子特異的なeventを画像化する分子イメージングの達成に向けた有力な候補であり、再生医療の成果や問題点を生体内で観察・評価しうる基盤技術になると考えられる。
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