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末梢神経損傷後の神経栄養因子の働きおよび神経、筋の回復に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16790850
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 整形外科学
研究機関鹿児島大学

研究代表者

榊間 春利  鹿児島大学, 医学部, 助手 (10325780)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード神経栄養因子 / ミッドカイン(MK) / 末梢神経損傷 / 再生 / 骨格筋 / 免疫組織化学 / 電子顕微鏡 / シュワン細胞 / ミッドカイン / LRP / PTPζ / 機能回復
研究概要

1)末梢神経損傷後の神経栄養因子ミッドカイン(Midkine : MK)の発現と働き
成長因子MKは塩基性の低分子量蛋白質で、細胞の増殖、生存、移動を促進するなどの多彩な活性をもつ。ラットの右坐骨神経を凍結損傷して末梢神経障害モデル動物を作製し、凍結5週後まで腰髄運動ニューロンと坐骨神経を観察した。免疫組織化学染色、In situ hybridization、ウエスタンブロッティング法を行った結果、腰髄運動ニューロンにMKの発現が観察された。さらに、MK mRNAの発現は凍結1〜7日まで損傷側腰髄運動ニューロンに強く発現し、損傷側より遅れて反対側にも弱く発現した。MKのレセプターであるLow density lipoprotein receptor-related protein(LRP)とreceptor-type protein tyrosine phosphatase ζ(PTPζ)は、坐骨神経の再生が観察される3週後のbunger束のシュワン細胞にLRPとPTPζが存在する事が免疫組織化学染色で示された。
そこで、MKノックアウトマウスとワイルドタイプマウスを用いて、同様に坐骨神経をヒラメ筋侵入部から約10mmの部位で凍結損傷して、坐骨神経とヒラメ筋における運動終板の変化を観察した。その結果、ワイルドタイプの筋湿重量の減少は2週で最小となり3週から改善を示したのに対して、ノックアウトマウスの筋重量の改善は1週遅れて認められた。坐骨神経の髄鞘形成や運動終板における神経の再生も同様にノックアウトマウスが1週遅れる所見が観察された。これらのことより、坐骨神経損傷後、早期に坐骨神経支配の脊髄運動ニューロンにMKが発現し、坐骨神経を遠心性に輸送され、損傷部のシュワン細胞で髄鞘形成に関与している可能性が示唆された。
2)骨格筋再生過程における神経栄養因子ミッドカインの発現
骨格筋に塩酸ブピバカインを注射して損傷し、骨格筋再生過程におけるMKの発現を調べた。MKは筋芽細胞や筋管細胞に発現していた。特に、筋管細胞に強く発現し、損傷14日後には発現は観察されなかった。LRPも同様な発現動態を示した。これらより、MKは骨格筋の再生過程において、重要な役割をしている可能性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Midkine expression in rat spinal motor neurons following sciatic nerve injury2004

    • 著者名/発表者名
      Harutoshi Sakakima
    • 雑誌名

      Developmental Brain Research 153

      ページ: 251-260

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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