研究課題/領域番号 |
16790948
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
福原 健 京都大学, 医学研究科, 助手 (00362533)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 子宮筋腫 / 子宮平滑筋 / hTERT / estrogen / progesterone |
研究概要 |
子宮平滑筋や子宮筋腫初代培養細胞を用いた実験において、細胞における性ステロイドホルモン受容体の発現が培養日数を経るごとに失われていくことがあり、それが培養細胞を用いた実験の問題点となる。そこで、まず子宮平滑筋の初代培養細胞に、hTERT遺伝子を導入して、生体内における性質を可能な限り温存した細胞株の樹立を目指した、子宮筋腫にて子宮摘出を行った症例より、子宮平滑筋組織由来の細胞を培養し、hTERT遺伝子をレトロウィルスベクターによって遺伝子導入しcloneを分離した。hTERT遺伝子を導入した子宮平滑筋細胞の一部のcloneでは、300日以上増殖が続き、不死化したと考えられた。蛍光染色で、vimentin,α-smooth muscle actin(αSMA)、estrogen receptor(ER)、progesterone receptor(PR)が陽性であった。初代培養20日目の子宮平滑筋細胞ではvimentin,αSMAは陽性であったが、ERα、PRは陰性であった。ERα、PRの発現を保つ不死化子宮平滑筋細胞にestradiol、progesteroneを添加すると細胞の増殖が亢進することが、WST-1 assayおよびBrdU取り込み能で明らかになった。さらに、ELISA法にて、estradiol、progesteroneいずれを添加しても、培養上清中のTGF-β1濃度の減少がみられた。一方、TGF-β1をこの不死化子宮平滑筋細胞に添加すると、細胞増殖能が減少し、性ステロイドホルモンによる子宮平滑筋細胞の増殖亢進の一部はTGF-β1の分泌低下によることが示唆された。現在、ERα、PRの発現を維持している不死化子宮筋腫細胞の作成に取り組んでおり、子宮平滑筋細胞と比較して、性ステロイドホルモンやTGF-β1に対する反応が異なるか検討中である
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