研究課題/領域番号 |
16790952
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
峯川 亮子 大阪大学, 医学部附属病院, 助手 (10359838)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 絨毛細胞 / 分化 / RAI / NF-κB / Sp1 / GLUT1 / Rcho-1 |
研究概要 |
NF-κBの主要サブユニットであるp65に対する阻害因子として新たに同定されたRelA-associated inhibitor(RAI)の、絨毛細胞の分化過程における発現の変動について、引き続き検討を行った。ラット絨毛癌細胞株Rcho-1細胞の分化に伴うRAI蛋白量の変動をウェスタンブロット法にて検討したところ、Rcho-1細胞の分化に伴いRAI蛋白量の増加を認めた。さらに、Rcho-1細胞にRAIのexpression vectorを強制発現させた場合、核蛋白におけるSp1蛋白発現量には変動が見られなかったが、免疫沈降法を用いた検討によりSp1と結合するRAIの増加が認められた。しかしながらmobility shift解析を用いた検討では、Sp1のGLUT1プロモーターへの結合に対するin vivoでのRAIの抑制効果は明らかではなかった。また、Rcho-1細胞にRAIのexpression vectorを強制発現させた場合では、コントロール(empty vector)と比較して巨細胞の有意な増加が認められた。以上より、RAIは絨毛細胞に存在し、Sp1を介して胎盤絨毛の機能的分化に寄与するのみならず、形態的分化の促進にも関与する可能性を示唆する結果を得た。次にNF-κB結合部位を有することが確認されているヒトIL-8プロモーター遺伝子を、RAIのexpression vectorと同時にヒト絨毛癌細胞株であるBeWo細胞へ遺伝子導入し、IL-1β添加によるプロモーター活性の変動をルシフェラーゼアッセイ法にて検討した結果、RAIの導入によるプロモーター活性低下が認められた。これにより、RAIが絨毛細胞においても他と同様にNF-κBの阻害因子として機能することが確認され、RAIが絨毛細胞における炎症制御にも関与する可能性が示唆された。
|