研究課題/領域番号 |
16790983
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
本田 耕平 秋田大学, 医学部, 講師 (10312711)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | PPARγ / 鼻アレルギー / 好酸球 |
研究概要 |
(目的)PPAR(Peroxisome Proliferator-Activated Receptors)はリガンド応答性の核内レセプターファミリーのメンバーである.PPARγは主に脂肪組織、消化管、副腎などに発現しチアゾリジン誘導体やPGD_2の代謝の代謝産物であるプロスタグランジンJ_2(PGJ_2)などをリカンドとし脂肪細胞の分化や増殖に必須の働きを果たしている。近年、マクロファージ、肥満細胞等にも発現し炎症制御にも関与していることが報告されている。我々はPPARγが好酸球に発現しアレルギー性炎症制御に関与していることを報告した。今回鼻アレルギーマウスモデルを用いPPARγアゴニストの鼻アレルギーにおける抗炎症作用について検討した。またヒト鼻粘膜中のPPARγの発現について検討した。 (方法)Balb/cマウスを用いOVA+Alumで2回腹腔感作し5日間OVA点鼻投与で抗原暴露した。PPARγアゴニストはOVA点鼻時前日よりOVA点鼻6時間前に連日経口投与した。最終OVA暴時後、点鼻誘発時の鼻かき回数、くしゃみ回数、ヒスタミンによる鼻過敏性を測定した。脾臓中サイトカイン産生も測定した。組織学的には鼻粘膜中の好酸球数を検討した。またアレルギー性鼻炎患者の鼻粘膜組織におけるPPARγの発現を免疫染色にて検討した。 (結果)PPARγアゴニストの経口投与は有意にくしゃみ回数、鼻かき回数、鼻過敏性、鼻粘膜中の好酸球数、脾臓からのIL-5の産生を抑制した。アレルギー性鼻炎のヒト下鼻粘膜の主に好酸球にPPARγの発現を認めた。 (考察)PPARγアゴニストの経口投与が鼻アレルギー反応を抑制し、またアレルギー性鼻炎のヒト下鼻粘膜にPPARγの発現を認めたことから鼻アレルギーにおいてもPPARγが炎症制御に関与している可能性が示唆された。
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