研究課題/領域番号 |
16790990
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
狩野 章太郎 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00334376)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 聴覚皮質 / binaural beat / 蝸牛障害 / 脳磁図 / phase locking / 音楽 / 複合音 / Binaural beat / Phase locking |
研究概要 |
1.周波数のわずかに異なる純音をイヤホンで独立して左右の耳に提示すると、純音の周波数差に一致した周波数を持つゆらぎ(Binaural beat)がきこえる。末梢聴覚器官において周波数に同期した神経発火(phase locking)が生じ、左右からの情報が聴覚中枢で統合されて周波数差が検出される。片側の蝸牛障害のためにphase lockingの機能が低下し、Binaural beatが検知しにくくなるに現象を、Audiology and Neuro-otology誌に発表した。Binaural beatにより、音の周波数差に相当する反応が聴覚皮質で生じることを脳磁図を用いて明らかにした。これは、従来は聴覚心理学的方法で確認されてきたBinaural Beatを生理学的に裏付けるものである。両耳からの周波数情報の処理機構の解明に向けて、周波数および周波数差と、聴覚皮質での反応部位および反応の強度の関係を解析した結果を投稿中である。 2.複合音に対する聴覚皮質の反応をMEGを用いて測定し、刺激音の組成と聴覚皮質の反応との関係を解析した結果をNeuroreport誌に発表した。 3.聴覚障害患者を対象とする際に、純音や複合音に対する反応を並行して短時間に測定できる方法を改良し、Neuroreport誌に発表した。この方法を用いて聴覚皮質損傷患者の反応を測定し、現在解析中である。 4.聴覚刺激と視覚刺激の相互作用により、聴覚皮質における情報処理機構が変化することを音楽の認知を題材として明らかにし、Neuroreport誌に発表した。 5.聴覚と平衡覚との相互作用の基礎的データをVEMPを用いて測定し、Clinical Neurophysiology誌に発表した。 6.発声と聴覚皮質の情報処理の関係を調べるために器材の整備と至適条件を求めるための予備的実験を行った。
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