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Microdialysis法を用いた劇症肝不全における肝性脳症の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 16791100
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 救急医学
研究機関千葉大学

研究代表者

仲村 将高  千葉大学, 大学院医学研究院, 助手 (30315436)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードmicrodialysis / hepatic coma / 脳浮腫 / 血液浄化法 / 劇症肝不 / 肝性昏睡 / 持続的血液濾過透析(CHDF) / 劇症肝不全 / 頭蓋内圧monitoring / cytokine / アンモニア / 脳内アミノ酸解析 / high flow dialysate CHDF
研究概要

劇症肝不全における肝性脳症の病態を解明する為に,当施設で経験した劇症肝炎を対象に,血中アンモニア測定,アミノ酸解析結果と頭蓋内圧,肝性昏睡度との関係を検討した.その結果,血中アンモニア値と肝性昏睡度,頭蓋内圧との間に相関関係が得られることが判明した.すなわち劇症肝炎における肝性昏睡および続発する脳浮腫の機序にアンモニア血中濃度が関与していることが示唆された.これらの劇症肝炎症例に対し,血液透析を24時間行うといったhigh flow dialysate CHDF(HFCHDF)を行うことによりほとんどの症例でアンモニア血中濃度が低下し、さらに肝性昏睡も改善した。また、肝性昏睡II度の発症から24時間以内にIV度に達したいわゆるhyperacute typeの経過をとる劇症肝炎症例2例に対し,アンモニアをはじめとする肝性昏睡物質を持続的に除去する為に,HFCHDFを施行した.しかしながらこれらの2例では,通常のHFCHDFではアンモニア血中濃度を低下させることができず,また肝性昏睡を制御することができなかった.結果として通常のHFCHDFではアンモニアを中心とする肝性昏睡起因物質の除去が不十分であった.そこで,HFCHDFを2機,並行して同一症例に使用するなど,HFCHDFの血液浄化量を増加させることを試みた.その結果,血中アンモニア値および肝性昏睡状態が改善することができた.1例では亢進していた頭蓋内圧も制御することが可能であった.我々がこれまで経験した劇症肝炎ではHFCHDFにより肝性昏睡を制御することが可能であった.しかしながら今回経験したhyperacute typeの経過をとった2例については,通常条件下のHFCHDFでは肝性昏睡起因物質の除去が不十分であると考えられた.
以上より,劇症肝炎に続発する肝性昏睡,脳浮腫の機序の一つにアンモニア血中濃度が関与していることが示唆された.このアンモニア血中濃度は肝性昏睡のモニタリングとしても有用であった.このアンモニアをはじめとする肝性昏睡起因物質を血中から除去し,肝性昏睡そのものを改善させるのにHFCHDFは有効であった.しかしながらhyperacute typeの劇症肝炎症例では通常のHFCHDFでは肝性昏睡物質の除去が不十分であり,HFCHDFを2機並列で行うといった血液浄化法の強化が必要であると考えられた.

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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