研究課題/領域番号 |
16791171
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
河野 哲 朝日大学, 歯学部, 助手 (80340074)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | アパタイト-コラーゲン複合体 / 生体材料 / 外科的歯内療法処置 / 歯根端切除術 |
研究概要 |
コラーゲンゲルを再線維化し、アルカリフォスファターゼとフォスビチン溶液中で架橋後、6mMβ-グリセロリン酸カルシウム(β-GP)溶液に浸漬すると、アパタイト-コラーゲン複合体(以下;HAp-Col複合体)が作製できる。このHAp-Col複合体は、他のバイオセラミックスと違い、高圧、高温加熱処理を必要とせず、生体温度に近い状態で製作できるため、より生体に合致した材料となることが期待されている。しかしながら、複合体材料の物理化学的諸性質については不明な点も多く、さらに生体親和性、硬組織伝導性に関する報告はない。そこで本研究では、アパタイト/コラーゲン重量比と浸漬時間との関係を明らかにしたうえで、得られた複合体の物理化学的諸性質を検討した。さらに、実験的に根尖病巣を発症させた成犬を用いて、歯根端切除術後の骨創腔にHAp-Col複合体を填入し、生体親和性ならびに新生骨生成の様相についてエックス線撮影、三次元マイクロCT(3Dμ-CT)像ならびにH.E.による病理組織観察を行い、HAp-Col複合体の硬組織伝導性について検討した結果、架橋処理したコラーゲンをβ-GP溶液に浸漬すると、SEM観察、TGより経日的に無機析出量が増大することが明らかとなった。析出量の増大は、視覚的には透明感を有する試料が白色化することにより、またエックス線写真においては不透過性の向上より判定できた。さらに、その析出物は、X線回折、FT-IRから炭酸含有アパタイトであることが明らかとなった。また、経日的に骨様アパタイト量が増大し弾力性を有する硬組織様複合体となることがわかった。3Dμ-CT所見より、歯根端切除後の骨創腔に填入したHAp-Col複合体は、24週でほぼ完全に分解・吸収された。一方、病理組織学的観察より、HAp-Col複合体応用群の頬側開窓部は瘢痕形成を認めることなく、新生骨組織によって閉鎖していた。以上より、本研究で作製したHAp-Col複合体を歯根端切除後の骨創腔に応用すると、速やかな新生骨の形成が認められ、本複合体の生体親和性および硬組織伝導性を確認することができた。また、填入後の治癒に悪影響を与えないことから、治癒期間の短縮が可能となり、さらには、経日的に吸収されるため、いわゆる、骨置換材として極めて有用な材料であることが明らかとなった。
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