配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
本研究ではヒト正常破骨前駆細胞システムにより破骨細胞様細胞に分化させた細胞を用いてPEMFsが破骨細胞様細胞のBone morphogenetic protein(BMP)の遺伝子発現に対する影響を検索するとともに遺伝子発現に最適な磁場強度の検索、遺伝子発現の時期及び量を定量的に評価してきた。前年度にノーザンブロット法にてBMP-5の遺伝子発現の有意差を認めることが出来なかったが、Total-RNA抽出法からpoly-Aカラム法にてmRNAを直接抽出することによって、BMP-5の遺伝子発現量に有意差を認めることが出来た。その結果、最適なパルス電磁場刺激条件である磁場強度0.3mT、周波数100Hz、パルス幅25μsecの条件で48時間後にコントロール群に対しもっともBMP-5の遺伝子発現が刺激されていた。パルス電磁場刺激によってBMP-2,4,5の遺伝子発現をコントロール群に対し有意に刺激されていることを確認してきたが、今回はパルス電磁場刺激がBMP-2,4,5の遺伝子発現とどのようにかかわっているかその情報伝達経路を検索した。パルス電磁場刺激はメカニカルストレスの一種でありプロスタグランディンE2の関りを検索するために、COX-2選択的阻害薬であるNS-398(シグマ社)を用いて検索した。NS-398によってパルス電磁場刺激によるBMP-1,4,5の遺伝子発現量を濃度依存的に抑制することができた。この結果より、ヒト正常は骨細胞様細胞におけるBMP遺伝子発現メカニズムのひとつとしてアラキドン酸カスケードのCOX-2を介した反応であることを確認した。この結果より、メカニカルストレスが骨代謝にかかわるという1つのエビデンスとなると思われる。
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