研究課題/領域番号 |
16791284
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
八木 雅和 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40362686)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | パターン認識 / 医療情報処理 / 医用画像 / セファログラム / 数理モデル |
研究概要 |
矯正歯科医が患者を診断する際に行う頭部レントゲン写真の分析プロセスの中で、最も自動化が困難な解剖学的計測点の認識を行うシステムを開発した。 昨年度は、コントラストが極めて低い軟組織上の解剖学的計測点を認識するシステムを開発すると共に、画質、組織形状のバリエーションが大きいため認識が困難な混合歯列期の解剖学的計測点を認識する初期数理モデルを生成した。 本年度は、昨年開発した初期モデルをもとに、認識アルゴリズムのパラメータとシステムが保持する知識の生成手法の検討を進めた。認識アルゴリズムで用いるパラメータに関しては、混合歯列期の頭部レントゲン画像を用いて最適化を行い決定した。知識の生成手法に関しては、画像からの特徴抽出手法と知識を生成する画像の種類について検討した。知識を生成する画像の種類に関しては、永久歯列期の画像と混合歯列期の画像からそれぞれ知識を生成してシステム化し、混合歯列期のテスト用頭部レントゲン画像50枚に適用して認識正答率を比較した。その結果、混合歯列期の画像から生成した知識を保持したシステムの方がすべての計測点に関して高い認識性能が得られ、平均で82%の認識正答率が得られた。 以上のように、本プロジェクトでは、レントゲン画像の撮影時期(混合歯列期・永久歯列期)や解剖学的計測点が存在する組織の種類(硬組織・軟組織)により発生する形態やコントラストの違いに対して、極めてロバストな頭部レントゲン画像上の解剖学的計測点の認識システムを開発してその動作を検証した。 また、本プロジェクトで開発された永久歯列期の頭部レントゲン画像上の解剖学的計測点の自動認識システムに関して、International Association for Dental Research 2006(IADR2006)で2件発表し、そのうち1件の発表でIADR Hatton Travel Awardを受賞した。
|