研究概要 |
本研究は骨細胞様細胞株MLO-Y4へのフッ化物を添加し、骨のホメオスターシスに重要な役割を担っているGap Junction蛋白connexine43の機能変化を解析することで、特にsiRNAを用いCX43をノックダウンさせた際の、MLO-Y4の増殖および構造の変化を検索することを目的としている。 細胞培養には、Type I collage-coated dishesにて、10% fetal bovine serumを含むα modified essential medium (αMEM)を用いた。フッ化物はNaFを用い、NaF濃度を0.1ppm,1ppm,10ppm,100ppmに調製し、細胞に添加した。Cx43のノックダウンの作製は、Ligationされた産物を、cloningし、siRNA Cx43 plasmidを作製し、MLO-Y4にtransfectionした。Cx43 siRNAプラスミドはMLO-Y4にトランスフェクションし、hygromycin Bを用いてstable cell lineを製作した。 Cx43機能解析に用いたPhoto breaching法は、無処理細胞およびNaF処理細胞をPBSで洗浄後、5-carboxy Fluorescein diacetate (7μg/ml) (Molecular Prosbe, USA)を添加し、30分間インキュベート後、多光子レーザー顕微鏡(BioRad, USA)によりPhoto breaching assayを行い、蛍光のリカバリーを検索中である。 現在までの結果として、骨細胞はフッ化物存在下で細胞間ネットワークが促進されることが示唆された。
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