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抗腫瘍剤による口腔内副作用の発生機序の解明と予防の為の口腔ケアプロトコールの作成

研究課題

研究課題/領域番号 16791300
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 矯正・小児系歯学
研究機関日本歯科大学

研究代表者

河上 智美  日本歯大, 歯学部, 助手 (30277595)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード小児 / 悪性腫瘍 / 口内炎 / 口腔ケア / 晩期障害
研究概要

小児悪性腫瘍は治療成績が飛躍的に向上し、長期生存者が増加している。しかし成長過程にある小児では腫瘍自体の侵襲や強力な治療により、さまざまな晩期障害をきたすことが明らかである。口腔領域では、矮小歯、形成不全、歯根の短小化、顎骨の劣成長など歯および顎骨への障害が報告されている。また、出現する障害の程度は病態や治療時期および治療方法と関係することが知られている。今回、小児期の悪性腫瘍に対する治療がその後の歯の形成におよぼす影響を、その治療法と時期から比較検討した。
【対象および方法】
16歳未満に発症し、治療が終了した現在寛解中の患者、急性リンパ性白血病(ALL)31例、急性骨髄性白血病(AML)8例、非ホジキンリンパ腫(ML)6例、Wilms腫瘍4例、Ewing肉腫2例、神経芽腫2例、Langerhans組織球症(LCH)2例、ホジキンリンパ腫(HL)1例の計56名を対象とした。調査は患者の同意を得てから、診療録、問診、口腔内診査、エックス線診査を行った。対象患者を診断時の年齢と頭蓋への放射線照射の有無で分類し、悪性腫瘍の治療と関連すると考えられる永久歯の障害を評価した。
【結果】
1)腫瘍診断時年齢は2か月から15歳6か月の間であり、歯科初診時には、治療終了より6か月から16年経過していた。本調査の、全例に化学療法が行われ、そのうち23例は頭蓋放射線照射または全身放射線照射を受けていた。
2)口腔内診査・エックス線検査による歯の形成障害の評価
(1)永久歯では、後継永久歯の欠如(2〜4本)、矮小歯、エナメル質形成不全を認めた。さらに、歯根形成期に治療を受けた患者の歯根形態異常が観察された。頭蓋放射線照射を受けた23例中6例で矮小歯を認め1例で永久歯の欠如があった。
(2)永久歯で最も多い障害は歯根形成異常であった。次いで歯の矮小化の頻度が高かった。
(3)放射線照射の有無で比較すると、治療時期が同じGroupでは放射線治療をうけた方が、歯の形成への影響が大きかった。また、化学療法のみの場合においても歯の形成障害が現れていた。
(4)治療時期と歯の形成障害をみると、低年齢で悪性腫瘍の治療を受けると歯の形成障害の程度が強くなる傾向を認めた。
*以上、悪性腫瘍治療後の晩期障害について結果を得た。現在は治療中の副作用発現について調査中である。

報告書

(1件)
  • 2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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