研究課題/領域番号 |
16791316
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
白石 千秋 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (30336177)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 歯根膜組織 / 歯槽骨 / 病理組織学的研究 |
研究概要 |
本研究の目的は、ラットの歯根の背部皮下埋入モデルを用いて、歯根と共に粉砕した歯槽骨を皮下移植し、骨系細胞の存在下で歯根吸収、結合組織線維の再付着や硬組織の添加の有無に変化が見られるかどうかを病理組織学的に検討することである。 ラットの第3臼歯を抜歯し、歯冠と近心根を切断した後、歯髄を除去し、得られた遠心根を実験に用いた。また、ラットの下顎骨に付着している筋肉や上皮および歯牙を取り除いた後に、ボーンミルを用いて歯槽骨を破砕し、骨顆粒を作製した。 次のような4つの実験群を作製した。 (1)歯根膜を保存した歯根と骨顆粒を可溶性ゼラチンカプセルに入れたもの。 (2)歯根膜を除去した歯根と骨顆粒をゼラチンカプセルに入れたもの。 (3)歯根膜を保存した歯根のみをゼラチンカプセルに入れたもの。 (4)歯根膜を除去した歯根のみをゼラチンカプセルに入れたもの。 ラットの背部皮下に切開を入れ、皮下結合組織をポーチ状に剥離し、それぞれの可溶性ゼラチンカプセルを皮下に挿入して縫合した。 6週および10週後に歯根を周囲組織とともに採取し、4%パラホルムアルデヒドで固定、10%EDTAで脱灰し、AMeX法にてパラフィン包埋を行った。得られたパラフィンブロックから厚さ約4μmの連続切片を作製し、HE染色およびアルカリフォスファターゼ(ALP)染色を行った。 破歯細胞の出現と歯根吸収が、歯根膜を保存した歯根に多く観察されたが歯根はかなりの部分が吸収されずに残存していた。また骨顆粒とともに移植した歯根周囲には、骨顆粒が散在し、破骨細胞の出現と骨吸収が認められたが、歯根と同様に完全に吸収されずに残っていた。歯根膜を保存した歯根において、歯根表面に存在する核の大きな細胞にALP活性が観察されたが、その活性は骨顆粒が存在するものの方が強かった。また、歯根表面に垂直な結合組織線維の付着およびセメント質の添加が認められる部位もあったが、骨顆粒の存在する実験群の方が多かった。 歯根膜を除去した歯根では、骨顆粒の有無に関わらず、ALP活性は認められず、歯根は被包化され、歯根表面への結合組織線維の付着やセメント質の添加はみられなかった。 これらの結果をもとにして、今後、ALP活性陽性細胞の同定や結合組織付着や硬組織添加を促進する環境についての研究が必要と思われる。
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