研究課題/領域番号 |
16791374
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
清水 安子 千葉大学, 看護学部, 講師 (50252705)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 糖尿病 / 自己管理 / 看護 / パターンマネージメント / インスリン自己調節 |
研究概要 |
1.パターンマネージメントのあり様について 糖尿病専門外来通院中の糖尿病患者5名(男性3名、女性2名、年齢32歳〜78歳、平均54歳)に面接調査を行った。 A氏は、1型糖尿病で糖尿病歴は約10年であった。自己管理について「あまり考えていない」と話し、自己血糖測定を月4〜5回行っているにも関わらず「測定した値を見てどうこうすることはない」と自己管理に血糖測定の結果を活かすことはなく、インスリン量も医師の指示通りで自分で微調整することは全くなかった。生活状況を聞いて見ると2パターンの変則勤務をしていること、仕事の配置部署により運動量が変化すること、趣味のサーフィンによる運動量が季節によって違うことなどが把握できた。食事は10年に及ぶ療養生活の中で自分にあった量をつかんでおり、種類、内容にあまり変化のない一定の食事内容となっている状況があった。こうした状況とHbA1cの推移とを照らし合わせながら、A氏との会話を進めると「冬は多くの海まで行かないとサーフィンができないので海に入っている時間が短くなるからHbA1cが上昇するのかも」「最近仕事が忙しい時期で、あまり動かないところだから運動量が減っていることが(血糖の上昇に)関係しているかも、朝か夕にマラソンをしてみようかな」と自ら話された。このようにA氏では、【生活状況の変化に伴う運動量の変化】が血糖の変動に影響していた。A氏は自ら意図的に自己のパターンを把握した自己管理を行っている状況ではなかったが、援助者との生活の振り返りの中で、血糖の変動に関わる生活状況のパターンを見つけることができた。 同様にその他の対象者では、【(他疾患の治療のための)ホルモン療法に伴う過食】【精神的な浮き沈みによる自己管理への意識の変化】【季節(気温)の変化による代謝量の変化】【(他疾患の治療のための)化学療法中の発熱】などの血糖の変動に関わるパターンがあった。これらは、すでに患者自身で意図的に自己管理に活用しているものもあれば、研究者との面接の中で意識化され自己管理への活用が可能となる場合もあった。 2.パターンマネージメントの支援について 面接を行った5名の対象者のうち1名に対し、約9ヶ月5回にわたるパターンマネージメントの支援を中心においた看護援助を行った。9ヵ月後、9.8%であったHbA1cは5.8%に低下した。
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