研究概要 |
1.データの整理と分析結果 (1)母性領域のウェルネス看護診断の構築に向けて,理論形成に必要となる要素として,4つのカテゴリーが導かれた。 1)妊娠や出産に対する期待感:児がお腹の中で発育している実感を得ながら,今後の妊娠経過や出産のイメージを膨らませ,喜びを感じている状態 2)希望の実現:自分の希望が叶い達成感を感じている,満足している状態 3)助産師への信頼感:分娩時の陣痛に耐えながらも,ケアしてくれた助産師に信頼を覚え,安心感を得ている状態 4)夫婦共同感:妊娠・出産が,母親ひとりのイベントではなく,夫婦が力を合わせてイベントを経て喜び合っている状態 (2)カテゴリーがもたらすウェルネス看護診断は,対象を全人的にとらえ,周りの人々や場の相互作用をも含む状況診断というイメージを提示した。 2.学会発表と結果の妥当性の検討 (1)第47回日本母性衛生学会学術集会にて,研究結果を発表した。 (2)結果の妥当性を検討するため,第21回日本助産学会学術集会,第13回日本SIDS学会学術集会に参加し,研究結果をまとめる上での情報収集をおこなった。 3.論文執筆 研究の結果を,論文執筆・投稿準備中である。 4.今後の課題 分析解釈及び要素となるカテゴリー抽出の精度や洗練度を高めるためにも,さらにデータを積み重ねていくことが課題である。
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