研究課題/領域番号 |
16791378
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 富山大学 (2005) 富山医科薬科大学 (2004) |
研究代表者 |
吉井 美穂 富山大学, 医学部, 講師 (30334733)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | EBIC / ICN / RFLP / O157 / MRSA / PFGE |
研究概要 |
前年度において臨床分離株であるMRSAとO157を対象としたRFLP法の溶菌手順、試薬の検討を行った結果、従来、制限酵素断片分析法(RFLP法)の全行程に5〜6日要していた手順が2日短縮することが可能となり、試薬の検討に関しては市販のものと教室作成のもので結果に差はみられず、手間とコストという面で一長一短がみられた。本年度は、前年度の結果をもとに具体的な手順についてマニュアル化して、さらにRP-PCR法を加えて分析精度の確認とより正確な手法を検討した。 1.ブロック作成の際にリゾスタフィンを加えることにより、溶菌に要する時間を短縮することが可能となった。 2.Pefablocにて行っていたProteinase Kの不活化処理を削除し、TEにて行っていた洗浄を1×Wash bufferで行うことによって、日数の短縮と試薬の煩雑さが減少した。 3.制限酵素処理として、MRSAに対してSma IをO157に対してXba Iを使用した。 4.電気泳動条件は、MRSAが電圧6.0V、スイッチタイム5.3〜34.9秒、20時間、O157が電圧6.0V、1ブロックのスイッチタイム4.0〜8.0秒、11時間、2ブロックのスイッチタイム8.0〜50.0秒、9時間とした。 5.MRSAを用いたPCR法におけるmecA遺伝子の検出では、531bpのバンドがすべてのMRSA株で検出されたがMSSA株では検出されなかった。また、dru遺伝子の増幅検出においてもMRSA株のみバンドが認められMSSAでは検出されなかった。また、dru遺伝子産物は株によって404bpおよび501bpと塩基長に違いが認められた。そのため、dru法はRFLP法に比して精度は劣るものの感染源追求の指標の一つとして利用することができる可能性が認められた。 6.O157を用いたPCR法における鞭毛由来抗原H7遺伝子の検出では、625bpのバンドが全ての株で認められた。そのため、病原菌の存在を確認する目的であればPCR法は有用であるが、病原菌の相違を確認するにはRFLP法を行う必要性が明らかとなった。 今回の研究により、RFLP法が簡便化され感染源・感染経路追求を行うための手法が容易になり、さらに日数も短縮されたことから、感染看護分野への導入がより行いやすくなったと考えられる。
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