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カルガリー家族看護アセスメント・介入モデルの日本への臨床導入に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16791387
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 臨床看護学
研究機関岡山大学

研究代表者

渡邉 久美  岡山大学, 医学部, 助手 (60284121)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード家族看護 / 看護師 / 介護介入 / 家族 / 家族像の形成 / 看護介入
研究概要

臨床において看護師が家族との関わりで遭遇する困難を軽減し、ケアの質の向上を目的としたため、家族と関わりの深い看護師にグループインタビューを数領域で行い、その領域毎の共通性や専門性について検討した。インタビューデータを逐語録として、修正版グラウンデッドセオリーアプローチ法によりカテゴリーを生成した結果、例として、がん看護領域では、コアカテゴリーとして『死にゆく患者よりの揺れによる壁』があり、これは【家族への役割期待から生じる思い】【専門職としての思い直し】【患者を中心するための家族への寄り添いの限界】【看護師として介入する限界】【見えない本来の家族像】【家族の意向に従うための割り切り】の6カテゴリーで構成され、がん看護領域における家族看護に困難を生じさせる以下のプロセスが明らかになった。看護師は「患者のための家族」との価値観から、家族の態度や意向に反応して生じる感情をもつが、役割意識から、残される家族の立場に立って心情を理解しようと努めていた。しかし、日常的に患者ケアを行う立場にあるため、患者の存在を払拭しきれず、家族に全面的な共感ができないという限界もあり、さらに、看護師の義務と責任の範囲では、家族の意向に従わざるを得ない状況もあった。この状況には、病院で関わる家族の本当の姿はわからないという看護師の弁えも影響しており、看護師の意に反する家族の選択に、やむを得ず合わせていくための認知的対処を行っていた。このような現状の改善には、【患者中心志向による寄り添いの限界】を看護師自身が是として認識し、他者から支持されることで、感情が受け止められ、家族に対する見方を変化することが期待される。「家族像の形成」はどの領域においても共通課題であり、領域によって、家族との会話を苦手とする看護師も存在したため、CAFM/CFIM理論の15分インタビューなどの活用も、今後検討したい。傾向としては、個々の素質よりも組織づくりによって家族に関する情報を共有することで、実際には家族看護が行われ易かったため、家族看護の導入にむけた看護師の意識改革、組織づくりなども課題として残された。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 看護職が高齢入院患者の家族に対して「働きかけの姿勢」を持ちにくい要因2005

    • 著者名/発表者名
      河原紀子, 池田貴子, 後藤溶子, 渡邉久美, 野村佳代, 寺嶋朋恵, 岡野初枝
    • 雑誌名

      家族看護学研究 11・2

      ページ: 100-100

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 終末期にあるがん患者の家族とのかかわりで生じる看護師の思考と感情2005

    • 著者名/発表者名
      寺嶋朋恵, 渡邉久美, 野村佳代, 犬飼昌子, 後藤溶子, 岡野初枝
    • 雑誌名

      家族看護学研究 11・2

      ページ: 105-105

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 事例検討による訪問看護師の家族への認識の変化2005

    • 著者名/発表者名
      野村佳代, 渡邉久美, 岡野初枝
    • 雑誌名

      家族看護学研究 11・2

      ページ: 71-71

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] O大学附属病院ICUにおける家族看護の現状と課題2004

    • 著者名/発表者名
      渡邊久美, 他
    • 雑誌名

      岡山大学医学部保健学科紀要 15・1

      ページ: 23-28

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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