本年度の研究は、 1.初めての親になることが夫婦にとってどのような体験であるのかを明らかにする. 2.夫婦としての親への移行を起こさせた影響要因を明らかにする. 3.夫婦の親になるプロセスを支援するための看護職者の役割について明らかにする. 4.夫婦を対象とした親への移行プロセス支援プログラムを作成する. 研究プロセスとしては、以下の内容を実施した。 1.対象者の選定並びにインタビューの実施 2.データの分析と考察 3.夫婦の親になるプロセスを支援するための看護職者の役割について明らかにすると共に、夫婦を対象とした親への移行プロセス支援プログラムを作成する. 本研究の本年度の成果 夫婦の親になるプロセスには、新たな親役割の取得、夫婦の関係性の再構築、家族としての新しい生活の構築、社会との新たな関係構築の模索などが同時に進行する。そして、それらは家族成員の幸福と家庭の安定性・継続性に影響を与える。 そこで、本研究では、夫婦の関係性の再構築に必要なスキルやセルフコントロール、親役割としての育児技術、生活変化に対処する為の情報やスキルの提供などについて周産期に関わる看護職者が具体的に支援することにより、出産前には夫婦としての心がまえを促し、子育て中には実際の問題解決を促すことになるのではないかという結果が導き出された。
|