研究概要 |
本研究は,看護におけるinvolvement評定尺度原案の作成を目的として、看護教員養成講習看護教員養成講習受講生46名有(効回答数38名)を対象者に、看護におけるinvolvement評定尺度120項目初期案による質問紙調査を行った。 調査の結果、質問の意味が理解できないという回答がみられた3項目は削除した。また、天井効果のある4項目とフロアー効果のある1項目を削除した。次に、上記の削除後の項目をdetachment(過少な)-nursing involvement(適度な)-over-involvement(過剰な)という理論的に想定された3因子に分類し、その因子内で、対象者の合計得点を上位群と下位群に分け、G-P分析を行い、有意差の無い項目(P<0.05)である52項目を削除した。最後に、G-P分析による削除後の項目を理論的に分類された3つの因子内においてI-T分析を行い、r=0.35以下の13項目を削除し、残りの47項目を看護におけるinvolvement評定尺度原案とした。I-T分析による削除後の項目におけるCronbachのα係数(n=38)は、14項目からなるdatachment(過少な)が0.89、12項目からなるnursing involvement(適度な)が0.83、21項目からなるover-involvement(過剰な)が0.90、合計47項目全体で0.91であり内的一貫性が確認された。 今回の原案作成は、看護におけるinvolvement評定尺度開発の第一歩として重要な意味があると考えられる。
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