研究実績の概要 |
高校の理科室にあるCO_2濃度調節機能のないクールインキュベータでも、培養容器を炭酸水素ナトリウム水溶液との密閉容器中で共存させることにより、株化細胞だけでなく神経系細胞の初代培養も可能であることを確認した。また, 培養容器の底面をアガロースゲルですり鉢状にコートすることで、播種された細胞を底面中心部に集め、(再凝集)細胞塊を形成させられることを確認した。 さらに、培養液中に金属線微小電極を挿入し、その先端が底面中心部に位置するように固定して細胞を播種・培養すると、金属線の先端を核として細胞塊が形成された。この状態で培養液を基準に金属線先端部を動作電極として電位計測を行うと、神経細胞の自発活動を示すと考えられる信号が計測された(神経系細胞の初代培養の場合)。金属線には直径約50μmの白金線を用い、その先端部のみに白金黒鍍金を施し、さらに細胞接着のためにポリエチレンイミンコートを施した。また、信号の増幅・フィルタリングには自作のアンプを使用した。
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