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自然発症白斑マウスの原因変異の決定

研究課題

研究課題/領域番号 16H00589
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 基礎医学A
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

大羽 尚子  国立研究開発法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, テクニカルスタッフⅠ

研究期間 (年度) 2016
研究課題ステータス 完了 (2016年度)
配分額 *注記
570千円 (直接経費: 570千円)
2016年度: 570千円 (直接経費: 570千円)
キーワード連鎖解析 / 神経冠細胞 / 白斑
研究実績の概要

皮膚・体毛の着色はメラノサイトによる。メラノサイトは、発生学的には背側に生じる神経冠細胞を起源とするメラノブラストが表皮付近を通って腹側に遊走・分化した結果生じる。この過程のいずれかの段階に関わる遺伝子に変異が生じると、マウスにおいては体色異常の表現型を示す。マウスに白斑を生じる原因遺伝子は複数知られているが、その多くのものはヒトでは疾患遺伝子となる。発表者は、遺伝子改変マウスの系統管理を行う過程で腹部に白斑があり、尾部と四肢の先端の色素沈着が低下している個体を偶然発見した。この表現型は常染色体優性の遺伝形式を取り、浸透率は100%と考えられた。白斑をもつマウスの3-5%程度にはいわゆる'curly tail'(尾部が螺旋状に折れ曲がる)が現れた。一般にはこの表現型は神経管閉鎖異常の兆候と考えられており、白斑出現と考え合わせると正常な神経管の閉鎖に必要とされる細胞分裂や細胞移動、あるいは神経冠細胞の移動やメラノブラストやメラノサイトへの分化の異常があるものと推測された。各種近交系系統の全染色体をカバーする多型マーカーパネルとこれらを高速にタイピングするための実験系が理研バイオリソースセンターのグループにより開発されている。このシステムを利用した連鎖解析により、原因変異が存在するゲノム領域を絞りこんだ。さらにシグナルが得られたマーカー近傍の5つのSNPマーカーに関して、それぞれgenomic PCRを行ったあとサンガーシークエンスにより遺伝子型の判別を行い、詳細マッピングを試みた。最終的にPax3遺伝子のエクソン1を含む841塩基対からなる領域に欠失を見出し、それを原因変異として同定した。本マウスは同じ遺伝子に変異を有するWaardenburug症候群等の疾患モデルマウスとして有用である。

報告書

(1件)
  • 2016 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A spontaneous and novel Pax3 mutant mouse that models Waardenburg syndrome and neural tube defects2017

    • 著者名/発表者名
      Ohnishi T, Miura I, Ohba H, Shimamoto C, Iwayama Y, Wakana S, Yoshikawa T.
    • 雑誌名

      Gene

      巻: 607 ページ: 16-22

    • DOI

      10.1016/j.gene.2016.12.037

    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] ヒト疾患のモデルとなり得る自然発症白斑マウスの同定と原因変異の決定2017

    • 著者名/発表者名
      大羽尚子
    • 学会等名
      生理学技術研究会
    • 発表場所
      生理学研究所
    • 年月日
      2017-02-17
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書

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公開日: 2016-04-21   更新日: 2021-04-25  

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