研究課題
奨励研究
Crispr/Cas9法を用いて熊本大学、広島大学との共同研究によりReg3b KOマウスを2系統、およびReg3g KOマウスを1系統樹立した。シークエンスの結果Re3bKOマウスではReg3bのエクソン3にそれぞれ29塩基と32塩基の欠失が認められ、Reg3gKOマウスでは、Reg3gのエクソン3に4塩基の欠失が認められ、いずれもpremature stop codonが生じていることを確認した。Reg3bやReg3gタンパク質は正常のマウスでは小腸上皮細胞で非常に強く発現していることから、小腸の組織抽出液を用いて、KOマウスでReg3bやReg3gの発現が消失しているかをWestern blot法により検討し、いずれのKOマウスもタンパク質レベルでReg3b及びReg3gが完全に消失していることを確認した。樹立したマウスはメンデルの法則に従い出生し、ストレスをかけない状況では腸炎を発症しなかった。次に野生型マウス、Reg3b KOマウス、およびReg3g KOマウスにDextran sodium sulfate(DSS)誘導性大腸炎を誘導した。Reg3g KOマウスでは、野生型と比較して体重減少や大腸の組織学的な所見で差が認められなかったが、Reg3b KOマウスでは体重減少が増悪し、好中球浸潤や、大腸上皮の破壊が増悪しており、大腸炎の優位に重篤化することが明らかとなった。現在そのメカニズムについて解析中である。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)
Hepatology
巻: 65 号: 1 ページ: 237-252
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http://tohobiochemi.jp