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急性高山病(AMS)を予防する水分摂取量の特定に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16H00730
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 健康・スポーツ科学
研究機関名古屋市立大学病院

研究代表者

松本 晴年  名古屋市立大学病院, 医療安全管理室, 薬剤師

研究期間 (年度) 2016
研究課題ステータス 完了 (2016年度)
配分額 *注記
400千円 (直接経費: 400千円)
2016年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
キーワード高山病 / 水分摂取 / 予防
研究実績の概要

【背景と研究目的】名古屋市立大学蝶ヶ岳ボ診療所で経験した症例のうち最多の疾患(全体の40%)は急性高山病(AMS)である。高所での低酸素血症がAMSの主な原因であるが、必ずしも全登山者がAMSを発症するわけではない。このことは、AMSを誘発しやすい要因が他にも存在することを示している。経験上、登山中に充分な水分摂取ができていない場合にもAMSの症状が誘発されうることが分かっている。本研究の目的はAMSを予防できる水分摂取量を突き止めることである。
【方法】対象は2008~2015年に当該診療所を受診した登山者約1,000名。RO曲線にてAMS発症に関わる水分摂取量のcut-off値を算出し、この値を基にカイ2乗検定を行うことで、AMS発症と水分摂取量との関連を解析した。さらに、多変量ロジスティック解析にて、水分摂取量、性別、年齢、血中酸素飽和度を交絡因子としてAMS発症との関連を探索した。
【結果と考察】RO曲線から水分摂取量のcut-off値は、1,100mLであり、水分摂取1,100mL以上でのAMS患者数は88名、非AMS患者数は285名、水分摂取1,100mL未満でのAMS患者数は205名、非AMS患者数は447名であった。カイ2乗検定を行った結果、水分摂取量が1,100mLより多いとAMS発症が有意に少ないことが分かった(P=0.00745)。次に、多変量ロジスティック解析にて水分摂取量、年齢、血中酸素飽和度はAMS発症に関連することが分かった。従って、本研究の対象データではAMSの発症には水分摂取量、年齢、血中酸素飽和度が関連し、一定以上の水分摂取量はAMS発症の予防につながる可能性があると考えられる。今後は、対象患者数を増やすことで頭痛とAMS発症との関連についてより正確な解析としたい。

報告書

(1件)
  • 2016 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 登山中の水分摂取量と急性高山病発症との関連2016

    • 著者名/発表者名
      (a)松本晴年(b)佐々木貴久、坪井謙、三浦裕、薊隆文、酒々井眞澄
    • 学会等名
      第36回一般社団法人日本登山医学会学術集会
    • 発表場所
      栃木県総合文化センター(栃木県宇都宮市)
    • 年月日
      2016-06-05
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書

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公開日: 2016-04-21   更新日: 2021-04-25  

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