研究課題/領域番号 |
16H01725
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
植田 一博 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (60262101)
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研究分担者 |
鮫島 和行 玉川大学, 脳科学研究所, 教授 (30395131)
福田 玄明 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (40615100)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
43,160千円 (直接経費: 33,200千円、間接経費: 9,960千円)
2019年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2018年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2017年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2016年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 認知科学 / 実験心理学 / 学習心理学 / 脳・神経 / 実験系心理学 |
研究成果の概要 |
強化学習の計算理論における重要なパラメータとして、学習の速さを決定する学習率αと「既得情報の利用と新規情報の探索」のバランスを決定する逆温度βがある。この2つのパラメータによって特徴付けられる認知機構は、強化学習そのものや意思決定のみならず、問題解決の説明原理にもなり得るという仮説を検証した。実験の結果、山賊問題(bandit task)で計測される逆温度βと、アイデア生成課題の一つのUUT課題で計測される創造性得点/独自性得点との間に有意な相関が見いだされた。したがって、強化学習における新規情報の探索傾向の強さがアイデア生成課題における創造性を説明し得ることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
創造性は人の重要な認知特性の一つだと考えられているが、創造性の認知メカニズムは未知の部分が多い。それに対して、本研究は、よく知られているものの、創造性と関係があるとは思われていなかった、強化学習における情報探索傾向が創造性の個人差を説明し得ることを示した点で学術的な意義が高い。本研究の結果、アイデア生成の場面における創造性とは、課題とは関連がなさそうな情報まで探索することによることが示唆されたと言えよう。このことは、情報探索を誘導することによる創造的なアイデア生成のサポートの可能性を示している点で社会的な意義も大きい。
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