研究課題/領域番号 |
16H01768
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
高田 秀重 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (70187970)
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研究分担者 |
綿貫 豊 北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (40192819)
内田 圭一 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (50313391)
水川 薫子 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (50636868)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
41,080千円 (直接経費: 31,600千円、間接経費: 9,480千円)
2019年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2018年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2017年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2016年度: 15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
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キーワード | 海洋プラスチック汚染 / 添加剤 / 生物影響 / 海鳥 / 尾腺ワックス / 紫外線吸収剤 / イアトロスキャン / 飼育実験 / マイクロプラスチック / 化学物質 / 環境計測 / 海洋汚染 / 臭素系難燃剤 |
研究成果の概要 |
添加剤を練り込んだプラスチックを海鳥の雛に摂食させる飼育実験において、プラスチック投与16日後に、尾腺ワックスから高濃度の臭素系難燃剤と紫外線吸収剤が検出され、摂食プラスチックから鳥組織への添加剤の移行が実証された。FID付きTLCを用いた微量脂質重量の測定法を確立した。世界18地域44種の海鳥の尾腺ワックス中の添加剤の分析を行った。ペンギンを除く、185個体中35個体から臭素系難燃剤が、95個体から臭素系難燃剤、フタル酸エステル類、紫外線吸収剤のいずれかが検出された。以上より、世界の海鳥の約20%から50%で、摂食プラスチックから体内組織への化学物質の曝露・蓄積が起こっていることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は野生生物が摂食したプラスチックから添加剤が生物に吸収され蓄積することを、実環境の条件で実験的に明らかにした世界初めての研究成果である。さらにプラスチックからの添加剤の移行・蓄積が野外の鳥で広く起こっていることを明らかにしたことの意義は大きい。残留性有機汚染物質の分析結果も踏まえて、ハイリスク種を特定し、今後生物影響を優先して調べるべき種や海域を特定したことも意義深い。また、FID付きTLCによる微量脂質の重量測定法の開発は、広い分野で応用可能な拡張性の高い開発である。
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