研究課題/領域番号 |
16H01925
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
中川 裕 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (70227750)
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研究分担者 |
佐野 洋 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (30282776)
望月 源 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (70313707)
高田 明 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (70378826)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
40,820千円 (直接経費: 31,400千円、間接経費: 9,420千円)
2019年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2018年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2017年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2016年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 音韻類型論 / Khoisan / Kalahari Basin area / Khoe-Kwadi family / Tuu family / Kx'a family / click / コイサン / 音韻論 / 言語類型論 / 危機言語 / 言語ドキュメンテーション / 音声学 / 言語学 / コイサン諸語 / phonology |
研究成果の概要 |
本研究は言語音の多様性を探求する分野「音韻類型論」における未開拓の重要な問題、「言語音の限界縁はいかなるものか?」と「その限界縁をなす稀少特徴はどのように説明できるか?」に取り組んだ。そのために次の3つの新接近法を導入した:(i)世界中に遍在する「ありふれた音韻特徴」を重視する従来の手法を逆転させて、地理的に偏在する「めずらしい音韻特徴」を重視する点;(ii)極度に複雑な音類を多用するコイサン諸語の精査によって、言語音の複雑度の限界範囲の解明に挑戦する点;(iii)音素目録に基づく頻度調査に依存しがちだった従来の研究に対し、語彙内における頻度調査を体系的に実施する点である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の学術的意義は、第一に、音韻類型論における従来の主流的な研究潮流に対し、逆転を志向する接近法(言語音の多様性の内包ではなく外延を重点的に考察することで多様性の本質に迫る手法)を提案したことにある。第2に、この接近法による成果を具体的に提示することに成功した点にある。第3に、従来の音韻類型論が依存しがちだった音素目録ベースの通言語頻度調査方法に対し、本研究は、標本言語の並行語彙データベースを用いて、語彙内頻度の通言語頻度調査を実現した点にある。さらに、これによって最大規模のコイサン平行語彙データベースを構築したことは、アフリカ言語学への大きな貢献でもある。
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