研究課題/領域番号 |
16H01928
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
今井 むつみ 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 教授 (60255601)
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研究分担者 |
大槻 美佳 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (10372880)
秋田 喜美 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (20624208)
酒井 弘 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50274030)
佐治 伸郎 鎌倉女子大学, 児童学部, 准教授 (50725976)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
40,430千円 (直接経費: 31,100千円、間接経費: 9,330千円)
2019年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2018年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2017年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2016年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
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キーワード | 言語心理学 / 恣意性 / 非恣意性 / 心理言語学 |
研究成果の概要 |
本研究では、音象徴性について代表的なBouba-Kiki課題を用い、日本語の健聴な成人群と聴覚障がい者群とを対象に実施した。その結果、聴覚障がい者も健聴者と同様に丸い図形に対し、より鼻音の子音を選択し、尖った図形に対し選択しないという、従来研究通りの傾向を示した。さらに同課題を、構音を阻害した条件の下で調査を実施した。この結果、健聴者では大きく変化しなかったが、一方で聴覚障がい者では大きく選択率が低下した。回答時の口腔内の状況が影響するということから、このことは、聴覚環境のみでなく、構音トレーニングといった後天的教育による音象徴性への感受性の可能性を示唆する画期的な結果であるといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、聴覚障がい者が音象徴性を構音運動と関連づけて認識している可能性を示唆するものである。これは、音象徴が言語の非恣意性に対し、音声が発せられる構音運動の側面から大きく寄与するという可能性を改めて示している。言語を取り巻く諸分野である哲学・生物進化・言語発達・人類学・社会経済学などにおいて、議論されてきた言語の恣意性・非恣意性に対し、実験結果という証拠を提示した点は学術的に意義深いものである。
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