研究課題/領域番号 |
16H02078
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ構造物理
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 芳明 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (60345105)
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研究分担者 |
森 伸也 大阪大学, 工学研究科, 教授 (70239614)
藤田 武志 高知工科大学, 環境理工学群, 教授 (90363382)
澤野 憲太郎 東京都市大学, 理工学部, 教授 (90409376)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
42,120千円 (直接経費: 32,400千円、間接経費: 9,720千円)
2018年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2017年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2016年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
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キーワード | ナノ構造物性 / 熱電材料 / 二次元電子ガス / エピタキシャル成長 / シリコン |
研究成果の概要 |
本研究では、ナノ構造フォノン散乱体と電子輸送制御した超格子構造を同時に組み込み、ゼーベック係数制御にも注目し、極小熱伝導率と高出力因子を同時に発現させるという学術的戦略に基づいたSi系熱電材料の性能向上を目的とした。本研究では、原子レベルの界面の高度制御(歪・組成)により、高電子状態縮重度・低界面障壁を実現する電子輸送超格子を形成し、n型SiGe超格子の中で、最高の出力因子を実現した。本界面制御により、高い出力因子を保持しながら熱伝導率の低減にも成功した。さらに、単純なデバイスの動作を確認した。本研究は、LSI技術と共存可能な高性能Si系熱電材料への道の可能性を示したことを意味する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
廃熱の再利用に向けて、現在、産業上有利なSi系材料の熱電材料の開発が期待されている。熱電変換効率増大には、熱伝導率低減と熱電変換出力因子の増大の同時実現が必要であるが、それらには相関があり難しい。本研究では、ナノ構造という制御因子を追加することで、これらの物性値を制御することを目的とした。具体的には、超格子に注目し、界面フォノン散乱による熱伝導率低減、及び界面制御(歪・組成)による電子状態縮重度、界面障壁制御を行った出力因子増大という新しい戦略でこれに挑戦した。その結果、熱伝導率を低減しn型SiGe超格子の中で最高の出力因子を実現した。Si系熱電材料開発の発展が期待される結果である。
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