研究課題/領域番号 |
16H02088
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
水落 憲和 京都大学, 化学研究所, 教授 (00323311)
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連携研究者 |
山崎 聡 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 先進パワーエレクトロニクス研究センター, 総括研究員 (80358241)
加藤 宙光 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 先進パワーエレクトロニクス研究センター, 主任研究員 (00415655)
徳田 規夫 金沢大学, 電子情報学系, 教授 (80462860)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
43,030千円 (直接経費: 33,100千円、間接経費: 9,930千円)
2018年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2017年度: 12,870千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 2,970千円)
2016年度: 22,880千円 (直接経費: 17,600千円、間接経費: 5,280千円)
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キーワード | ダイヤモンド / 量子センサ / NV中心 / コヒーレンス時間 / T2 / NVセンタ / 量子技術 / 磁気センサ / 量子センシング / NMR / 磁気共鳴 / 量子エレクトロニクス |
研究成果の概要 |
ダイヤモンド中の単一窒素‐空孔複合体(NV)中心は優れたスピン特性及び光学特性を有し、超高感度量子センサとして期待される。その感度はコヒーレンス時間が長いほどよくなる。今回我々は、リンドープn型ダイヤモンドを用いた研究で、室温で最長となる非常に長いコヒーレンス時間を有するNV中心が存在することを見出した。このコヒーレンス時間はNV中心のみならず、固体系の電子スピンにおいて室温での世界最長となる。長くなる理由は複合欠陥の生成が抑制されたためと考えられる。更に、交流磁場感度を測定し、室温での単一NV中心の感度としてはこれまでで一番良いことを確かめた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでNV中心は電気を通さない絶縁体ダイヤモンドで主に研究されてきた。今回、リンをドープしたダイヤモンド半導体中のNV中心で、固体系で室温において最長となるコヒーレンス時間を達成した事は、今後の半導体デバイス応用という観点から意義深い。医療分野、化学物質構造解析分野、各種電子デバイス評価センサ分野等への応用が期待されるNV中心において、将来の超高感度量子センサの実現、及び更なる高感度化へ貢献したという観点から、本研究成果の社会的意義は大きいと言える。また磁気ノイズ源となりえるリンをドープしたにも拘わらず、コヒーレンス時間が伸びた点は学術的に重要で、ダイヤモンド高品質化に貢献する結果である。
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