研究課題
基盤研究(A)
京大が岡山に建設した口径3.8mせいめい望遠鏡用の近赤外分光器を、従来の装置にはない方針で設計し、通常の近赤外分光器の1/4程度の予算で完成させる予定で開発を開始した。最終的には予算不足で分光器は7~8割程度までしか完成しなかったが、電子ビーム溶接による大型真空容器の製作、大曲率非球面鏡の製作と検査法、冷却真空で使用可能な安価な傾斜センサとアクチュエータ、ファイバー面分光器で取得された画像の解析ソフトウェア等に関して新たな知見が得られた。分光器本体は、今後は他の経費を用いて開発を継続する。
本研究で開発が行われた分光器は、従来利用されてきた回転対称な反射鏡とは異なり、対称な軸を持たない特殊な形状の鏡を6枚用いたものである。これにより、従来の方式に対し半分の枚数の鏡で目標性能が達成できるため、特に個々の光学素子の価格が高額になる大型の装置に対しては、コストダウンと反射面数の減少による効率の増加が見込まれる。また、量産品を分解・再組立てして冷却真空用に用いる方法は、動作の信頼度は落ちるが必要なモーター数が多い場合には劇的に製作コストを抑えることが可能である。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 7件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 備考 (5件)
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