研究課題
基盤研究(A)
液滴エピタキシー法による高対称量子ドットの励起子発光を利用した,高効率・高忠実な非古典光の発生と,新しい材料系の開発による波長領域の拡大を主な目標として研究を実施し,以下の研究成果を得た。①電流励起型非古典光子源の実現,②液滴エピタキシー法による通信波長帯の非古典光子源の開発,③励起子アハラノフ・ボーム効果の解析と観測用試料の作製,④パーセル効果による等電子トラップからの単一光子の発光促進,⑤Cdカルコゲナイドナノプレートの合成と励起子発光の解析,⑥トポロジカルフォトニック結晶によるカイラル導波路の解析と設計,⑦磁気光学測定による,高対称GaAs量子ドットの超微細相互作用の大きさの決定。
従来の光励起による量子もつれ合い光子対発生に加えて,p-i-n接合による電流励起型素子が実現できたこと,および,通信波長帯の高対称量子ドットが開発できたことから,量子暗号通信への応用が期待できる。また,液滴エピタキシーによる高対称量子ドットの作製と両立する,トポロジカルフォトニック結晶のエッジ状態を利用した一方通行円偏光導波路を用いることで,マイクロ光回路による光子対の空間分離が可能となり,量子もつれ合い光子源の飛躍的な小型化も期待できる。
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