研究課題/領域番号 |
16H02206
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
求 幸年 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (40323274)
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研究分担者 |
那須 譲治 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (40610639)
加藤 康之 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (50708534)
紙屋 佳知 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 基礎科学特別研究員 (20732382)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
46,020千円 (直接経費: 35,400千円、間接経費: 10,620千円)
2019年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2018年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2017年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2016年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
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キーワード | 磁性 / 強相関電子系 / 物性理論 / 計算物理 / トポロジー |
研究成果の概要 |
固体中で強く相互作用しあう電子がもたらす特異な量子状態である量子スピン液体は、物性物理学における長年の大きな謎のひとつである。本研究では、大規模な数値計算手法の開発と適用により、量子スピン液体において電子の持つスピンが分数化を起こすという顕著な性質がもたらす物性を解明した。具体的には、様々な観測可能な物理量の振る舞いを明らかにすることで、量子スピン液体の実験的な同定に資する理論を構築した。さらに、新しい量子スピン液体状態や、スピンが引き起こす気液転移や液液転移といった新規な相転移現象を開拓した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、量子スピン液体におけるスピンの分数化にまつわる実験的に検証可能な特徴が浮き彫りとなることで世界的な新しい研究の潮流が生まれ、理論と実験の緊密な連携による量子スピン液体の実証研究が飛躍的に発展した。また、種々の量子スピン液体状態と、それらが関わる相転移現象の理論的な確立と開拓を通じて、トポロジーを中心とした数理物理分野や、量子コンピュータへの応用を念頭においた量子情報分野、素粒子物理学における格子ゲージ理論とのつながりなど、物性物理学の枠を超えた幅広い分野へ大きな波及効果を与えた。
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