研究課題/領域番号 |
16H02216
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
今井 正幸 東北大学, 理学研究科, 教授 (60251485)
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研究分担者 |
川勝 年洋 東北大学, 理学研究科, 教授 (20214596)
佐久間 由香 東北大学, 理学研究科, 助教 (40630801)
浦上 直人 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (50314795)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
46,150千円 (直接経費: 35,500千円、間接経費: 10,650千円)
2018年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2017年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
2016年度: 22,100千円 (直接経費: 17,000千円、間接経費: 5,100千円)
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キーワード | ミニマルセル / 代謝 / 情報 / 熱力学 / プロトセル |
研究成果の概要 |
本研究はソフトマターと呼ばれる生体物質とは異なる一連の物質群を用いて、生命と同じ機能を有するシステム(ミニマルセル)を構築することによって生命を支える物理を明らかにしようとするものである。研究は(1)ベシクル膜をコードした情報高分子の合成、(2)情報高分子と連携したベシクルの成長と分裂、の実現である。その結果、両親媒性分子AOTからなるベシクルの上でアニリンを重合すると、その化学構造にAOT分子の親水基がコードされたポリアニリン(PANI-ES)が合成され、そのPANI-ES がベシクルの成長・分裂を促進する相互促進機構を持つミニマルセルの創成に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生命は自律的に自らを再生産し、かつ進化するという物質科学から見て極めて特異な性質を持つシステム群であり、このようなシステムがどのようにして通常の物質群から生まれたのかを明らかにすることは現代科学の最も重要な挑戦の一つである。この研究では、この非生命物質から生命が生まれるための鍵である、情報分子の誕生とそれに連携したモデル細胞の増殖に成功した。現時点では生命にははるかに及ばないが、その基本的な性質の再現には成功しており、今後の研究によっては自律した代謝反応により情報分子を介した再生産と進化も可能になる。このような研究から生命と物質を一つのフレームワークの中で考えることができると期待している。
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