研究課題/領域番号 |
16H02250
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
大西 洋 神戸大学, 理学研究科, 教授 (20213803)
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研究分担者 |
小堀 康博 神戸大学, 分子フォトサイエンス研究センター, 教授 (00282038)
立川 貴士 神戸大学, 分子フォトサイエンス研究センター, 准教授 (20432437)
高橋 康史 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 准教授 (90624841)
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研究協力者 |
ハンガラ スドラジャト 日本学術振興会, 外国人特別研究員
安 龍杰 神戸大学, 理学研究科
周 以重 神戸大学, 理学研究科
小椋 拓也 神戸大学, 理学研究科
藤原 知也 神戸大学, 理学研究科
佐藤 孝賢 神戸大学, 理学研究科
手塚 裕也 神戸大学, 理学研究科
高坂 拓夢 神戸大学, 理学部生
一國 伸之 千葉大学, 教授
笹原 亮 神戸大学, 特命准教授
ヴェル クリストフ カールスルーエ工科大学, 教授
バベル サンジャ タンマサート大学, 教授
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
46,410千円 (直接経費: 35,700千円、間接経費: 10,710千円)
2018年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2017年度: 15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
2016年度: 17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
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キーワード | 人工光合成 / 電子励起状態 / 金属酸化物 / 光触媒 / 電荷分離 / ペロブスカイト構造 / ヘテロ接合 / ドーピング / 半導体光触媒 / 電子-正孔再結合 / 光化学 / 金属ドーピング / 濃度傾斜 / 光化学反応 / エックス線吸収分光 / 走査型電気化学顕微鏡 / 酸化還元反応 / 電子スピン共鳴 / 化学物理 / 二酸化炭素排出抑制 / 表面・界面物性 / 結晶工学 / 化学反応メカニズム |
研究成果の概要 |
世界最高レベルの量子収率で水を水素と酸素に全分解するタンタル酸ナトリウム(NaTaO3)光触媒を対象に、金属カチオンドーピングが量子効率を向上させるしくみを解明した。ドーピングしたアルカリ土類金属カチオン(Sr2+, Ca2+, Ba2+)がペロブスカイト型結晶格子のAサイト(Na+カチオン)とBサイト(Ta5+カチオン)を同時置換してSr(Sr1/2Ta2/3)O-NaTaO3のような固溶体を生成する。さらに微粒子表面でドーピング濃度が上がる濃度傾斜が自然発生して、伝導帯にエネルギー傾斜をつくり、光励起した電子と正孔を空間的に分離することが、量子収率の鍵となることを提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
太陽光による水素燃料合成(広い意味での人工光合成)の実用化をめざした光触媒材料の探索がすすみ、波長の短い紫外光をエネルギー源とする水素製造の効率は、半導体光触媒がはじめて開発された50年前には考えられなかったほど高い水準に到達した。この高効率を維持しつつ、より波長の長い太陽光で励起できる材料の開発が世界中で進められている。しかし、収率向上の学理はいまだ解明されておらず、指針のない状況での開発は試行錯誤の連続とならざるをえない。本研究の成果として提案した金属カチオンドーピングによる効率向上のしくみは、光触媒のサイエンスを一歩前進させるとともに、現在進行中の材料開発に指針を提供する意義をもつ。
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