研究課題/領域番号 |
16H02277
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柴山 充弘 東京大学, 物性研究所, 教授 (00175390)
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研究分担者 |
Li Xiang 東京大学, 物性研究所, 助教 (30759840)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
46,280千円 (直接経費: 35,600千円、間接経費: 10,680千円)
2019年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2018年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2017年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
2016年度: 17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
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キーワード | 高分子 / ゲル / 電解質 / 小角散乱 / 荷電性ゲル / 理想網目 / 小角中性子散乱 / ポリアクリル酸ゲル / 分子ふるい / モジュールポリマー / テトラペグゲル / DNA架橋テトラPEGゲル / 両親媒性高分子ゲル |
研究成果の概要 |
理想的な荷電性高分子、及び網目構造を合成することによって、荷電性高分子に潜む様々な複雑な物理現象を解明した。例えば、規則正しい網目を持つ理想網目荷電性高分子ゲルを合成することで、電解質の特徴的な距離は架橋点間距離には依存せず固有の距離であることを発見した。また、マウスの脳を透明化し、小角X線散乱を用いてその構造を詳細に調べることによって、先程述べたような電解質に特徴的な距離相関を発見し、脳はまさに高分子電解質ゲルの一種であることを見出した。さらに、星形高分子を緻密に充填することで、空間不均一性が全く存在しないゲル化手法を確立させ、電解質ゲルの構造・物性への理解に繋がる重要な要件を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高分子電解質ゲルは、我々の体の組織に共通する物質形態である。このような物質は、ゲルであること、そして電解質であることの二つの性質を併せ持つ。これまでの研究ではこの二つの性質が複雑に絡み合い、高分子電解質ゲルの構造や物性を研究することは困難であった。我々は規則正しい高分子網目に電荷を狙った方法で配置することによって、研究対象をシンプルにし、これまで隠されていた種々の物理法則を発見した。例えば、生態組織の内部構造が実際に化学的に合成される高分子電解質ゲルと酷似していることが明らかになった。荷電性ゲルとして生体組織の構造を評価することで、老化などの生体組織の硬化現象のメカニズムへの理解が期待できる。
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