研究課題/領域番号 |
16H02437
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地球・資源システム工学
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
下山 巌 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究主幹 (10425572)
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研究分担者 |
奥村 雅彦 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究主幹 (20386600)
小暮 敏博 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (50282728)
町田 昌彦 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究主席 (60360434)
馬場 祐治 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 嘱託 (90360403)
本田 充紀 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究副主幹 (10435597)
岡本 芳浩 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究主幹 (70370369)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
45,630千円 (直接経費: 35,100千円、間接経費: 10,530千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2016年度: 24,700千円 (直接経費: 19,000千円、間接経費: 5,700千円)
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キーワード | 汚染土壌 / セシウム / 熱処理 / 除染 / 減容化 / 再生利用 |
研究成果の概要 |
福島汚染土壌と風化黒雲母に対し、塩化物、硝酸塩、フッ化物を添加した場合の熱処理における各試薬の除染効果を調べた。CaCl2とMgCl2は粘土鉱物の相変態誘起によるCs除去が主な作用であったが、NaClとKClは真空中でのイオン交換促進によるCs除去が主な作用であることを見出した。この作用の違いがClと粘土鉱物との相互作用の違いに起因することを明らかにした。塩化物ではCaCl2添加により750℃で除染率98%に達したのに対し、硝酸塩ではCa(NO3)2添加により600℃で除染率95%が得られた。さらにフッ化物ではKHF2添加により300℃で除染率93%が得られ、大幅な処理温度低減化を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
福島原発事故後の未解決課題の一つは、除染により発生した大量の除去土壌の処理と再生利用である。熱処理は土壌に対する効率的な除染法として知られているが、1000~1300℃の高温処理を要するためコスト面での課題があった。これに対し、処理温度の大幅な低減化を可能にするセシウムフリー鉱化法(CFM)を開発した。土壌の物理的溶融を用いる従来の熱処理に対し、CFMは土壌を化学的にCsを含まない鉱物に変換することで低温域の除染効率を向上させる手法であり、硝酸塩との反応により600℃で95%の除染率を達成した。これにより、除染困難であった粘土質土壌の効率的な除染が可能になる点に社会的意義がある。
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