研究課題/領域番号 |
16H02522
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
占部 城太郎 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (50250163)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
43,030千円 (直接経費: 33,100千円、間接経費: 9,930千円)
2018年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2017年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2016年度: 15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
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キーワード | ミジンコ / 遺伝的多様性 / 多種共存機構 / 消費型競争 / 休眠卵 / ニッチ分化 / 遺伝率 / 侵入種 / 種内競争 / ゲノム生態 / 休眠卵生産 / 湖沼 / ニッチ / 共存機構 / クローン生物 / 生殖様式 / 進化 / 外来種 |
研究成果の概要 |
生活空間や資源要求が良く似た生物が、潜在的に種間競争が強く働くにも関わらず、長期にわたって共存することは稀ではない。本研究は、 日本に侵入した絶対単為生殖型ミジンコを対象に、侵入後に進化した遺伝子型(クローナル個体群)の多様性や生態特性を調べることで、競争にも関わらず多様なクローナル個体群が維持され共存している仕組みを解析した。遺伝子解析、形質解析及び個体群動態の解析から、本種の休眠卵生産は容易に変化しやすい形質であり、競争に劣位なクローナル個体群は、休眠卵生産を高めることで競争を避け、競争優位なクローナル個体群と共存していることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
限られた資源や生息空間では、競争が激化するため、競争に優位な種だけが生残するようになり、結果として種多様性は減少する。しかし、野外個体群では、潜在的に競争関係にある種の共存は稀ではない。本研究では、多様な個体群が共存できる仕組みとして様々な説の中から、競争劣位種が休眠卵生産を高めることで絶滅を逃れ、長期共存を可能にし、集団の多様性を維持していることを明らかにした。この結果は、これまで多種共存について注目されてこなかったStorage仮説を支持するものであり、休眠ステージが競争回避や生息場所の種多様性維持に重要な機能を果たしていることを示している。
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